2022年12月16日(金)~12月18日(日)シアタートラムにて上演される、シアタートラム・ネクストジェネレーション vol.14 安住の地 第8回本公演『凪げ、いきのこりら』。本公演の日程詳細とメインビジュアルが解禁された。
世田谷パブリックシアターが新しい才能の発掘と育成を目指す「シアタートラム・ネクストジェネレーション」。
1年に1度、公募により選ばれた団体にシアタートラムでの上演機会を提供し、公演実施にあたっては劇場がサポートを行っている人気シリーズだ。2年振りの上演となる第14弾の今回は、旗揚げからわずか5年、急成長を見せる「安住の地」が登場。
安住の地
「安住の地」は、演劇の概念にとらわれることなく、エネルギッシュなパフォーマンスと空間性でインパクトを与える作品を創る一方で、静動的な作品に取り組むなど、舞台芸術の可能性に挑みながら活動している。演劇のみならず映像・写真などを手掛ける個性豊かな14名のアーティストが所属しており、メンバーは20代後半~30代前半と若い世代が集うフレッシュな集団だ。
今回、脚本・演出を手掛けるのは、岡本昌也と私道かぴ。「安住の地」は作家と演出家を固定することなく作品ごとに担当を変えているほか、共同脚本・演出にも取り組むなど、従来の「劇団」という枠にとらわれない新しいスタイルの劇団であり、本作『凪げ、いきのこりら』は岡本と私道の共同脚本・演出3作目、劇団にとって東京での単独公演は今回が初となる。
昨今において目にすることが増えている「多様性」。親和で友好的な感覚のある言葉に対して、まだ20代である彼らが抱く違和感や疑念をテーマに、いざこざや奪い合いの先に生まれる“不協和音の先にある共生”を描く。
人種や国籍、性別、宗教、価値観……様々な「多様性」の前に立ちはだかる「固定概念」から生まれる「対立」。その対立の果てに和解はあるのか、もしくは和解せずに「多様性」を成立させることは可能なのか。矛盾のようにも思える概念に、岡本昌也・私道かぴ両名による共同脚本・演出のタッグで挑む。
異なる作風の2人だが、お互いの感性を合わせ、それぞれの良さが際立つように生み出された作品は、様々なアーティストが集う「安住の地」というグループを表しているかのごとく、繊細かつ大胆で多面的な印象を残す。今波に乗っている“新時代”の作風で、可能性と躍動感あふれるアーティストたちが織りなす本作に期待しよう。
安住の地『凪げ、いきのこりら』スタッフ・出演者
はるか未来。地球の環境は21世紀から著しく変化した。生き物の住処として残されたのは極東の島、かつて標高3776
mを誇った「フジヤマ」旧山頂、ただ一ヶ所のみ。そこへ、人間・獣人・動物・妖怪・怪物…その他あらゆる生き物たちが住処を求めて集まってくる。それぞれの言語や文化を駆使し、住処、正義、存続をかけた種族を超える争いが今、始まろうとしている──!