2023年1月1日(月)〜24日(火)浅草公会堂にて『新春浅草歌舞伎』が上演される。出演者に続き、演目と配役が決定した。
江戸時代、江戸随一の繁華街として栄えた浅草の町には、天保以来「江戸三座」と呼ばれる幕府公認の芝居小屋が立ち
並び、大変な賑わいであったと伝えられている。その後も、明治、大正、昭和と浅草はショービジネスの中心地として栄えてきた。松竹は、戦後しばらく途絶えていた浅草での歌舞伎興行を、昭和55年(1980)正月に『初春花形歌舞伎』として復活させた。以来、浅草公会堂にて初芝居の公演を催している。新型コロナウイルスの影響で公演開催が見送られていたが、この度、浅草公会堂のリニューアルを経て、3年ぶりに『新春浅草歌舞伎』が浅草の町に帰ってくる。
次代の歌舞伎界を担う花形が顔を揃える『新春浅草歌舞伎』は、“若手歌舞伎俳優の登竜門”として43年の歴史があり、初春行事として定着し、浅草の正月の風物詩として広く愛され親しまれている。若手が大役に真摯に取り組み、互いに切磋琢磨する。成長、飛躍の場としてはもちろんのこと、歌舞伎の伝承という意味合いでも『新春浅草歌舞伎』は重要な役割を担っている。
(左から)中村歌昇、坂東新悟、中村隼人、中村莟玉、中村種之助、中村橋之助、坂東巳之助、尾上松也
そして、3年ぶりとなる今回の『新春浅草歌舞伎』では、前回に引き続き尾上松也がリーダー的存在として本公演を引っ張り、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村隼人、中村橋之助、中村莟玉という若手俳優が、気持ちを新たにエネルギー溢れる熱い舞台をおくる。初春を寿ぐ清新な舞台での花形俳優の共演に注目しよう。