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宇宙論☆講座(うちゅうろんこうざ)」は、円安ドル高音楽劇『ミュージカル一億円』~舞台上に本物の一億円がある公演~ を、2022年12月29日(木)~30日(金)に、下北沢のOFF・OFFシアターで上演する。29日=18時開演、30日=13時&18時開演の全3ステージ。出演は、一億円、宇宙論☆講座の人たち、客演の人たち。上演時間は1時間50分くらいを予定しているという。チケット代は20ドル(米ドル)だが、公演当日0時の為替レート換算(小数点以下切り捨て)の日本円で支払うこととなる。

宇宙論☆講座は、2016年頃から活動を開始。当初は作曲家・音楽家の五十部裕明によるソロユニットという形態をとりながら、幻覚と幻聴の音楽劇『ものすごい覚せい剤』、ラーメン音楽劇『ラーメン』、『生ビールミュージカル』等を発表。2020年より“団体”となり(実質的に“ミュージカル劇団”として旗揚げ)、無観客・無配信の(つまり誰も観ることのできない)『炭火焼肉ミュージカル』や、コロナ禍なので人間の代わりにロボットが一台登場するだけの『スーパーロボットミュージカル~楽しい東京オリンピック~』等の意欲作を次々と発表してきた。「やばい音楽劇」「インスタ映えする音楽劇」「音楽を悪用する音楽劇」をキーワードに、独自のミュージカルを企画し上演する。

ちなみに、主宰の五十部裕明は、劇団「地蔵中毒」の入場時にさんざん聴かされる名曲、「地蔵中毒のテーマ」「沼の性教育」を作曲・演奏した、小劇場界きっての鬼才音楽家として知られる人物。

今回の『ミュージカル一億円』は、宇宙論☆講座が初めて、演劇で金を稼ぐことを狙った公演。円安ドル高のこの時期に、1億円=約75万ドル(12/28現在)を稼ぎ出したいという。しかし単純計算(75万ドル÷20ドル)すれば今回のチケット37,500枚に相当する額。しかも、それだけの数を下北沢OFF・OFFシアター2日間3ステ公演に集客することは、もちろん不可能である。ならば、どうするのか。前作『ミュージカルうなぎ』でヌルヌルに挑んだ彼らならでは、瓢箪でナマズを掴むくらいの、深遠なる秘策があるのではないだろうか。同時にまた、“舞台上に本物の一億円がある公演”と銘打ってもいるが、「※出演する一億円はホンモノの現ナマではない可能性があります。ホンモノの可能性もあります」と、現時点で真相を明らかにしていないことも、謎深い。ともあれ、そんな彼らの術中にハマりたい人は、公演特設サイト https://musical100000000yen.wixsite.com/home を参照してほしい。なお、上演中の写真撮影は可。来場者全員(希望者)に、宇宙論☆講座が勝手に各観客の2023年の運勢を占う「基本的に大吉しか出ないおみくじ」という嬉しい特典も進呈される。

このほど、団体を主宰する五十部裕明からコメントが届いたので、以下に紹介する。

ミュージカル一億円、最終稽古が完了しました!
演劇を観るのが好きな人には、もちろん観てほしいし、金を稼ぐのが好きな人にも、これは観てほしいし、演劇も金も両方好きな人(そういう人ってあんまり居なそうで、でも本当はいっぱい居るかもしれないけど、実のところ全然居ないのです)には、一も二もなく観てほしい。
あと演劇をやっている人(演劇をやっていて、そのことで金に困っている人)に、ぜひ観てほしい。
観たからといって金がどうなるわけでもないですが。

作曲&演出&台本/五十部裕明(宇宙論☆講座