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劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチが率いる劇団ナイロン100℃の最新舞台公演『Don't freak out』が、早くもオンデマンド配信されることが決定した。

この公演は2023年2月〜4月、下北沢ザ・スズナリと大阪 近鉄アート館にて、ナイロン100℃結成30周年記念公演第一弾として上演された。ナイロン100℃本公演としては、26年ぶりの小劇場の聖地「ザ・スズナリ」での公演。前売チケットは即完売、当日券を求める人も連日多く訪れた。

舞台は、大正か昭和初期か判然としない時代、脳病院を営む天房家の女中部屋で繰り広げられるレトロホラー。仄暗い凝縮した空間で繰り広げられる不穏な世界に、白塗りのメイクは陰鬱さを際立たせる。

あらすじ

姉のあめ(村岡希美)と妹のくも(松永玲子)は天房家の住込み女中として働く。天房家の当主は、長男の征太郎(みのすけ)から、いつしか次男の茂次郎(岩谷健司)に変わっていた。茂次郎の妻・雅代(安澤千草)は、かつては征太郎の妻であり、征太郎との娘・颯子(松本まりか)、茂次郎との息子・清(新谷真弓)は共に暮らしている。複雑さといびつな闇を抱える天房家の秘密を把握する女中姉妹にも、また、逃れられない影と因縁があった。

颯子の婚約者・ソネ(尾上寛之)や、昔馴染みの警官・カブラギ(藤田秀世)、葬儀屋のクグツ(入江雅人)など、屋敷に出入りする人々も絡み合い不気味な闇が浮き上がる…。

 

結成30年の劇団の底力を遺憾なく発揮した、キャスト、スタッフのチームワーク。美術、照明、音響、音楽、映像、衣裳、ヘアメイク、細部まで編み上げられた総合芸術を映像で堪能できる、劇場での観劇を逃したファンにも嬉しい機会となるだろう。