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東京バレエ団が、2023年5月19日(金)~5月21日(日)東京文化会館にて『ジゼル』全2幕を上演する。

『ジゼル』は、婚礼を前に死んだ若い女性の霊ウィリの伝説をもとにした、ロマンティック・バレエの名作。夢幻の輪舞を踊りながら夜の森を支配する、魔性のウィリたちの神秘的な美の世界と、死してその仲間となりながらなおも恋人アルブレヒトを守るヒロイン、ジゼルの至高の愛を描く物語だ。

東京バレエ団ではかつて本作を当たり役とした芸術監督斎藤友佳理の指導のもと、2021年、6年ぶりに『ジゼル』を上演。若手ダンサーたちが著しい成長を遂げた舞台が高い評価を得た。
また昨年の2022年秋には文化庁芸術祭に参加した「ラ・バヤデール」が同芸術祭の大賞を受賞したが、その受賞理由のひとつに挙げられたほど、東京バレエ団のバレエ・ブランの場面における群舞の完成度には定評がある。

その東京バレエ団は、本年7月に『ジゼル』を携えて、コロナ禍以後中止を余儀なくされていた海外公演、しかも初上陸となるオーストラリア公演を実施することが決定している。バレエ史に燦然と輝く傑作を、充実したソリストの演技と比類のない群舞を心ゆくまで楽しもう。

【あらすじ】
ぶどう栽培を営む村。母親とともに暮らす娘ジゼルは、ある若者──じつはシレジア公爵アルブレヒトと恋に落ちている。ジゼルは踊ることが何より好きだが、母親は心臓の弱いジゼルの体を心配し、「そんなに踊っていると、ウィリになってしまうよ」と言ってやめさせる。そんなとき、貴族の一行が狩の休息にやってくる。
その中に婚約者バティルドの姿を見たアルブレヒトは身を隠すが、ジゼルを慕う森番ヒラリオンがアルブレヒトの正体をあばく。真実を知ったジゼルは正気を失って息絶える。
夜。妖気漂う森の中で、ウィリとなったジゼルが墓から現れる。深い悔恨の思いで墓を訪れたアルブレヒトは、いまやジゼルの仲間である、魔性のウィリたちに捕まるが…。