タレント・美容評論家・アーティスト・声優など幅広く活躍するMattが、2024年7⽉28⽇(⽇)~9⽉16⽇(⽉・祝)まで全国ツアーを開催する⾳楽エンターテインメント『blast ブラスト!』のスペシャルサポーターに就任した。プロ野球選手だった父・桑田真澄氏の影響で幼少期からピアノを習い、中学からは吹奏楽部に所属。フルート、サックス、ドラムなどを担当したMattにアメリカ発のダイナミックなショー『blast ブラスト!』の魅力を語ってもらった。
――今夏、10年ぶりに日本公演が決まった『blast ブラスト!』のスペシャルサポーターに就任されました。今のお気持ちを聞かせてください。
これまでいろいろなアンバサダーを務めさせていただきましたが、スペシャルサポーターという形は初めて。僕も学生時代にマーチングをやったことがあるので、選んでいただいてとてもうれしいです。
――Mattさんは、中学・高校と吹奏楽部に所属されていたんですよね。
はい。実は僕、今回のショーにも出演するパーカッショニストの石川直さんと、高校1年生の時に共演したことがあるんです。15年くらい前かなぁ。生徒が机やゴミ箱を楽器のように叩いて演奏する中で石川さんが真ん中でドラムを演奏されていて、その自由さに驚かされました。お仕事を通してまたご一緒できるなんて、光栄です。まだ再会できていないので、お目にかかったら当時の思い出話しをしたいなと思っています。
――奏者として『blast ブラスト!』にはどんな魅力を感じていますか?
素晴らしい音楽パフォーマンスはもちろん、奏者が奏でる音楽がさらに際立つような照明の変化にも注目してほしいと思っています。そして本番中はもちろんですが、休憩中や終演後もキャストがロビーに出てくるので、会場に足を踏み入れた瞬間から始まる、本物のエンターテインメントを体感していただきたいです。7月の公演が今から楽しみです。
――Mattさんが音楽に興味を持たれたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
パパが野球でケガをして、そのリハビリとして家でピアノを演奏していたことがあったんです。様子を後ろから見ていて、「楽しそうだな」と思ったのがきっかけでした。小学校1年生の時です。「僕もやりたい!」と言って、女の子たちに交じって演奏を始めました。同時期にバイオリンも始めて。
――多彩ですね。
野球も続けていたのですが、中学に進学して吹奏楽部に入部してからは、音楽に専念するようになりました。部活ではピアノとバイオリンのパートがなかったので、最初に始めたのはコントラバスでした。その後、指揮者の前の席に行きたいなとフルートを初めて、ソロもできるサックスに変えて。大学受験は、サックスで受けて推薦をもらいました。
――楽器で受験をするなんてすごいです!
一番しっくりきたのがサックスでした。高校では、1・2年生の時にアルトサックス。3年生の時はソプラノサックスも兼務していました。当時は歌も歌っていて、ホイットニー・ヒューストンの『I will always love you』を首からサックスをぶら下げて歌っていました。
――大リーグの大谷翔平選手は投打の二刀流で知られていますが、Mattさんは楽器だけでも数種類演奏できて、歌もできちゃうなんて、驚きです。なぜそこまで夢中になったのでしょうか?
小さい頃からやっていたので、掛け持ちをすることは自然なことだったのと、あとは音楽は言葉では表現できないことを伝えられることが魅力だと思っていました。落ち込んでいるときは一緒に沈んでくれたり、音楽は僕にとってとても身近な存在でした。
――アーティストの方がよく、「学生時代に、楽器の練習をしたまま寝ちゃっていた」などのエピソードを開かしていますが、Mattさんもサックスを持ったまま眠っていたという思い出はありますか?
僕は……。練習はあんまりしないタイプでした。パパはコツコツ練習する派で「練習しなさい」とよく言われましたが、全然しない。パパとは真逆のタイプで。練習をしなくてもできちゃったから……。だからパパからは「練習をしていたら、もっとやれたかもしれないよ」ってよく言われていました。
――本番に強いタイプなんですね。
うちはよくホームパーティーをしていて、そこで「ちょっと演奏して」とよく言われていたんです。たくさんのゲストの前でピアノやサックスを演奏していたので、そこで度胸がついたと思います。アンドレア・ボチェッリや、サラ・ブライトマンが好きで、よくコンサートにも行っていて、プロの立ち振る舞いを見ていたこともステージ慣れした一因かもしれません。サックス奏者のケニー・Gのステージに上げられたこともありました。
――美しさもそうですが、何事も追求するMattさんの探究心には頭が下がります。『blast ブラスト!』は現役の吹奏楽部の学生さんも見に来られると思いますが、経験者として思う吹奏楽の魅力についてお話しいただけますか?
大人になると団体で何かを作り上げていくことって少なくなっているように思います。僕は与えられた環境でベストを尽くすと言うことを信条にしているのですが、吹奏楽では、目標に向かいそれぞれがベストを尽くすことの大切さを学びました。本来の僕はチームワークって向いていないタイプで、結構我が道を行くタイプなんですけど、吹奏楽に打ち込んだ経験は僕にとって、僕の人生の中で最も楽しい時間だったと言えます。
――素敵な時間でしたね。
はい。僕のことをお人形のような存在と思っている人が多いと思うんですけど、部長を務めていた高校3年生の時は化粧も美容もせず、熱い青春を送っていました。「東京都高等学校吹奏楽コンクール」で金賞を受賞した時は本当に嬉しかったです。
――青春ですね!
本当に青春でした。マーチングや野球の応援にも行って充実していました。あの時の僕にひとこと言うことがあるとしたら「とりあえず、日焼け止めを塗りなさい」ですね(笑)。
――改めて『blast ブラスト!』を楽しみにしているファンの方にメッセージをお願いします。
今まさに吹奏楽部で頑張っている方たちは、動きながら吹くことの大変さが分かると思うんですけど、動きながら演奏しているのに、音が飛んでくるその音を体で感じてほしいと思います。サポーターとして、僕も一緒に演奏できたらサックスで参加したいです! 唯一無二のエンタテインメントを、会場で一緒に体感しましょう!
取材・文=翡翠