人気クロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』初となるファンイベント「Twinkle Circle!」が、全国5都市を巡りながら現在絶賛開催中! 8月末の函館、9月末の愛知公演を終えて、10月19~20日に折り返しとなる千葉県・幕張メッセ公演が開催された。会場を縦横無尽に使ったゲーム企画に本音全開?のトーク、そしてウマ娘ならではの関係性にこだわった組み合わせでのライブと、熱く盛り上がった幕張公演の千秋楽・DAY2・2部のレポートをお送りしよう。
■ウマ娘と幕張メッセときたら「走る」しかない! ファンの間近で繰り広げられた障害物競走!
ゲームとトーク、そしてライブ…「ウマ娘たちとトレーナー(ファン)が絆で繋がる」をコンセプトにした初のファンイベント「ウマ娘 プリティーダービー Twinkle Circle!」の第3公演が、千葉県・幕張メッセイベントホールで10月19~20日の二日間に渡って開催された。振り返ると2018年のTVアニメ第1期終了後に開催された2nd EVENT『Sound Fanfare!』が開催されたのもこの会場。6年ぶりに幕張へと帰ってきたウマ娘達が、その成長ぶりを証明するようにトレーナーと共に笑いと熱さに満ちた盛り上がりを見せるイベントとなった。
イベント恒例の開幕直前に流れる『うまぴょい伝説』に合わせての本番さながらのコールや、ニシノフラワーとカツラギエースによる『ぱかチューブっ!』の前説で会場内の熱が盛り上がる中、いよいよイベントの幕が上がった。
幕張公演出走の15名がステージに登場し、キャラにちなんだパフォーマンスを交えての挨拶で盛り上がる中、スタートした最初のコーナーは「メッセを駆け巡れ!幕張大障害」。客席スタンド通路にセッティングされたコースを「落花生's」「えだまめーず」の2チームに分かれたウマ娘キャスト陣がリレーで走りながら、待ち受ける5つの障害「キックボード」「大にんじん(大玉)転がし」「足つぼマット」「二人三脚」「パン食い競走」に挑むというもの。2018年のイベントでも、アリーナ外周にコースが作られてキャスト陣が走ってパフォーマンスを繰り広げたが、今回はさらにパワーアップした形だ。
ステージ上にゴール板が登場し、スターターに扮したジャングルポケット役・藤本侑里の旗を合図にファンファーレが鳴り響きレースがスタート。
キックボードでスラロームを駆け抜け、葉っぱの部分のせいで転がしにくい大ニンジンに苦戦し、足ツボマットで悶絶してスローダウンするキャスト陣の奮戦に場内も沸き上がる。そしてレース後半、狭いコースを抱き合いながら走る二人三脚に黄色い歓声が起こり、最後のパン食い競争で両チームがほぼ並ぶ状態に。そしてリードを奪った大型イベント初出走のウインバリアシオン役・月城日花が、シュヴァルグラン役・夏吉ゆうこを負かして、チームえだまめーずの勝利となった。
■トークコーナーではウマ娘達の本音や秘密、そしてサプライズも?
続いては「押したのは誰?ウマ娘ここだけトーク!」がスタート。出題されるキワドイ質問の数々に、自身が当てはまると思ったウマ娘キャストがボタンを押して本音トークで応えていき、トレーナーさん達との絆を深めていこうというコーナー。DAY1やDAY2 1部でもキャスト陣のぶっちゃけトークで盛り上がったが、2部では意外なサプライズも。
キャストに加えて今年のウマ娘ゴールデンウィーク企画に登場したカツラギエース&サクラチヨノオーのパペットも加わり、タニノギムレット役・松岡美里のMCでスタートした最初の質問は「今年のハロウィンでは仮装したい!」。ボタンを押した6名のうち、ラインクラフト役・小島菜々恵はある朗読劇での男装でコスプレで別人になる楽しさに目覚めたので、SNSで話題の自作ラインクラフトぬいぐるみと共にやってみたいという願望を語る。続いてシュヴァルグラン役・夏吉ゆうこは、普段人に懺悔する側なので、シスターのコスプレをして誰かに悔い改めよと言ってみたいと語り、サクラローレル役・真野美月はカラオケボックスによくあるバナナの着ぐるみコスプレを一度やってみたいと告白。その場でマヤノトップガン役・星谷美緒やミスターシービー役・天海由梨奈も巻き込んで盛り上がった。
2問目は「実はライブで歌唱するのは恥ずかしい!」というキワドイ質問には2名がボタンを押し、ウインバリアシオン役・月城日花は大会場でのライブが今回が初めてでダンスも苦手だったので、ちゃんとできているかいつも不安だと告白。だが他のキャスト陣やここまでの幕張公演を見ていた場内のファンからの声援に今日もがんばると気合いを入れた。そしてもう1人押したニシノフラワー役・河井晴菜は引っ込み思案な性格なので大勢のファンに見られるライブは恥ずかしいと本音を告白。でも、他のキャスト陣や会場のファンの楽しげな様子を見ると励まされて頑張れると感謝を述べた。さらにイベント初出走のバブルガムフェロー役・神谷早矢佳が可愛い曲や振り付けが苦手だと語ると、隣にいたサクラチヨノオーやカツラギエースのパペットから励まされて笑いを誘う一幕も。
3問目の「誰にも言ったことがない秘密がある!」も続いて2人がボタンを押し、カツラギエース役・藤原夏海が、昨日ホテルでDAY1の反省会をしたけど、みんなで可愛い! カッコイイ! と盛り上がってしまい、反省会にはならなかったけど青春を感じて楽しかったという裏話を披露。そしてもう1人が名乗り出なかったので、代わりにシンボリクリスエス役・春川芽生が拳をぶつけると大きい音が鳴るという特技? を披露して場内は驚きの声に包まれた。
4問目は「トレーナーさんにお願いしたいことがある!」という質問に4人がボタンを押した。サクラチヨノオー役・野口瑠璃子は、自分のファイトオー!のかけ声にチヨノオー!と応えてほしいとコール&レスポンスをお願い。ファンもコンサートライトをピンクに変えて桜満開状態にしながら、パペットと共に見事にコーレスを決めて場内を盛り上げた。
続いてダンツフレーム役・福嶋晴菜は、なかなかファンの前で言う機会のなかった劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』を応援してくれた事への感謝と、これからも作品を覚えていてほしいという願いを伝える。そして隣にいた藤本も感極まって涙ぐみ、福嶋も釣られて泣き出してしまったのを、藤原と野口がカツラギエース&サクラチヨノオーのパペットで元気づける温かな光景に場内もほっこりした空気に包まれた。
5問目の「ウマ娘のスタッフに提案したい企画がある!」には何と9人がボタンを。ヴィルシーナ役・奥野香耶はカレーが好きということで、いつも「二番手」なヴィルシーナだからこその某有名チェーンとヴィブロスとシュヴァルグランも一緒に三姉妹でコラボしたいと盛り上がる。続いて真野はウマ娘キャストで吹奏楽をやりたいと提案し、ウマ娘楽曲を演奏できたらと盛り上がる。
そして最後は「松岡美里に言いたいことがある!」というタニノギムレット役・松岡美里本人も知らなかった質問が! そして14人全員がボタンを押すという展開に。そしてステージ中央へと引っ張り出された松岡に、全員からMCをがんばった彼女へのありがとうの言葉が送られる。そしてもみくちゃにされながら照れ隠しにキレた表紙に台本ファイルを壊して破壊神ぶりを発揮したり、あっさり引き上げるみんなにまたキレたりといったリアクションに場内は爆笑と共に盛り上がった。
■難問ご当地クイズの連続に幕張組は大ピンチに?
盛り上がったバラエティパートのラストを飾るのは、「トレーナーさんと協力!都市対抗風船脱出クイズ」。開催地にちなんだクイズの数々に回答者キャストと場内のファンが協力して挑み、巨大風船が膨らみ爆発する3つのボックス内に閉じ込められたキャストを救出。その正解数で開催都市の優勝を競い合うという連続企画なのだ。
これまで開催された函館と愛知は共に14問正解。はたしてそれを幕張組が越えられるかに注目が集まったが、「現在千葉県にある54市町村の内訳は?」「現在の千葉市の人口は?」「東京アクアラインの長さは?」等々、三択でも難しい高難易度問題が続出。時間切れで3つめのボックスからはキャストが脱出できず、正解数も13問とここまででの最下位に終わるという残念な結果になってしまったが、緊迫感あふれる展開に場内も盛り上がった。
そしてイベント恒例となった、チーム<スピカ>トレーナー役・沖野晃司の怪演に注目の特別映像「いいものお届け!ぱかショッピング」がスタート。今回はドゥラメンテ役・秋奈とジェンティルドンナ役・芹澤優がゲスト出演し、ドゥラメンテパッケージのコラボプロテインをコント仕立てで紹介。そしてイベントはいよいよ後半戦のライブパートへと突入する。
■ダービーウマ娘やライバル同士の夢の競演が繰り広げられたライブパート!
ライブパートの1曲目はゲームアプリの3周年記念を飾った「U.M.A. NEW WORLD!!」。ハイスピードで畳み掛ける重低音のビートに乗せて繰り出されるリリックとハーモニーに乗せて、ウマ娘達の走りにかける情熱を迫力満点に唄い上げるステージに場内のテンションは一気に最高潮に。場内も緑のコンサートライトの輝きでターフの如く染め上げられた。
曲を終えてのMCでは、函館や愛知に負けないステージにしようと声援を煽る。そして同じ千葉出身で実は誕生日も同じだった河井と藤本が今公演を千葉で開催してくれたことと、それに参加できたことへの嬉しさを語った。そしてクルクルまわっての衣装披露やそれぞれのライブへの意気込み、そして藤本と福嶋がジャングルポケットの決めゼリフ「最強は俺だ!」のコーレスをファンと共に決めて、再びライブがスタート。
2曲目は食にうるさい個性派ウマ娘が揃って、今年のゴールデンウィーク企画「ゴチウィーク」のテーマソング「GOCHISO様」がスタート。メンバーによるそれぞれの食へのこだわりトークから、ポップでトリッキーなメロディに乗せて、ご飯にまつわるリリックと共に楽しいステージが繰り広げられた。
3曲目は友達やライバルと共に未来に向かって走っていこうというウマ娘達の思いをポップに歌った「RUN×RUN!」。こちらも可愛い系ナンバーを歌うのが意外なメンバーも交えてのバラエティ感あふれるパフォーマンスが繰り広げられた。さらに間奏では同期で共に強力なライバルへと挑む立場のヴィルシーナとウインバリアシオンが健闘を誓い合うなど、ウマ娘&モデルの競走馬ファンにはたまらない演出に場内が歓声に包まれた。
続く4曲目は食がテーマのゲームアプリ内シナリオ「収穫ッ! 満腹ッ! 大豊食祭」のテーマソング「ウマすぎ!グルメパレード」を、オリジナルシンガーのニシノフラワー&カツラギエースや初出走組のウインバリアシオン&バブルガムフェロー、そして食いしん坊エピソードが描かれているウマ娘など、料理を食べたり作ったりするのが好きなメンバーが楽しいハーモニーを重ねてポップなステージパフォーマンスを繰り広げた。間奏ではミスターシービーがカツラギエースにご飯をねだるなど、ゲーム内での2人の関係性を知るファンには嬉しいやりとりも盛り込まれていた。
そして配信でのライブのラストを飾るのは、サクラローレル・マヤノトップガン・バブルガムフェローによる「NEXT FRONTIER」。ゲームには実装されたばかりのバブルガムフェローだが、この3人は秋の天皇賞で激闘を繰り広げることになるライバル同士。現在連載中のコミック『ウマ娘プリティーダービー スターブロッサム』で描かれるであろう3人の激闘が、一足早くライブで実現したことに場内は大歓声に包まれた。
ステージで吹き上がる炎の演出とコンサートライトの光とライティングで真っ赤に染まった場内で、選ばれし強者だけが進める激闘への思いを力強く唄い上げ、間奏でのバブルガムフェローの同期の思いを背にした「飛び込め! 踏み出せ! 道は私が切り開く!」の叫びにさらなる歓声が沸き上がった。
ネット配信でのイベント中継はここまでとなり、炎の演出による熱さへの驚きやライバル同士で歌えた事への喜びが語られ、配信で見ているファンへの次のイベントでの再会を願う挨拶で、ステージはいったん締めくくられた。そして会場のみのライブパートがスタートする。
スクリーンに映し出されたのは、日本ダービーが今まさに行われようとしている東京レース場。そのターフに足を踏み入れるのは新時代の扉をこじ開けたジャングルポケットとダンツフレーム、そしてその扉を通って激闘を繰り広げたタニノギムレットとシンボリクリスエス。日本ダービーの新時代を象徴する4人のウマ娘が唄うのは、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』主題歌「Ready!! Steady!! Derby!!」だ。
劇場版の名シーンを使ったスクリーン演出をバックに、4人の歌声が競り合うように奏でる疾走感あふれるハーモニー、そして劇場版でのダービーを再現するようなジャングルポケットとダンツフレームの掛け合いが場内を貫き、ファンもそれに合わせて力強いコール&レスポンスを重ね、会場を震わせるような迫力のパフォーマンスを繰り広げられた。
熱いライブを繰り広げた4人への拍手と声援が場内に響き渡る中、キャスト全員がステージに登場して、イベントもいよいよフィナーレへ。
全員が熱いイベントをやりきれた嬉しさと、これでしばらくみんなと会えなくなる寂しさを語り、バラエティパートでファンのみんなの近くに行けたことの楽しさなどを語った。そして最後は藤本が、初MCをまかされて余裕が無かったけど、みんなが優しく温かく支えてくれて乗り切れた事への感謝を語り、残り2公演も盛り上がるようにとの思いを込めて、全員で「うまぴょい伝説」を熱唱。ファンも思いきり「俺の愛バが!」コールを叫んで、キャストと共にイベントを完走できた嬉しさを体感。
そして最後にキャスト全員のサインが入ったTシャツがプレゼントされる大抽選会や記念撮影で盛り上がり、2時間半に及ぶイベントを締めくくった。
ファンとの距離の近さや開催地ならではのネタを盛り込んだ企画、そして熱いライブパフォーマンスと、これまでのナンバリングイベントとはひと味違う楽しさにあふれた「ウマ娘 プリティーダービー Twinkle Circle!」。残る大阪と福岡の2公演もお祭りのような楽しい時間が楽しめること間違い無しなので、現地のウマ娘ファンはぜひとも足を運んでみてほしい。
レポート・撮影=斉藤直樹