ラッパ屋 第50回公演『はなしづか』が2025年4月に紀伊國屋ホールにて上演されることが決定した。
出演は、春風亭昇太、柳家喬太郎、ラサール石井ほか。戦時中の落語家の話を鈴木聡(脚本・演出)がラッパ屋らしい昭和ストーリーとして描く。上演決定にあたり、チラシビジュアルとラッパ屋主宰の鈴木聡のコメントが到着した。
鈴木聡コメント
飲み屋の席で昇太師匠に聞いた話がきっかけでしたな。「戦時中、落語家たちが浅草のお寺に『はなし塚』というものを建てたんですよ」。はなし塚?「ご時世にふさわしくない噺を禁演落語として葬ったんです。遊郭や間男が出てくるような噺を53席ね」。なるほど、今でいうコンプライアンス遵守ですな。戦時中は落語家さんたちも心を入れ替えてお国のために真面目になった。「いやいや、そんな殊勝なもんじゃないんじゃないですか。猫をかぶった人もいるんじゃないかな。なんとかメシの種である落語を守ろう、この生きにくいご時世を生き延びようって…」。へえ、いいなあ、そのたくましさ、洒落っ気。なんだか元気が出てくるなあ。というわけで今回のラッパ屋は「はなしづか」。ほんとうにあった「はなし塚」建立のエピソードを中心に戦中から戦後にかけての落語家さんやそれを取り巻く人々のエネルギーを笑いと切なさたっぷりに描きたい。昇太師匠はもちろん喬太郎師匠やラサールさんも出てくれる。なにしろ昭和100年、ラッパ屋第50回の公演ですからな、ラッパ屋らしい、よき昭和の匂いプンプンのお芝居をご覧いただきたいと思います。是非!