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マウスの羊水にヒト細胞を注入するという手法によって、ヒト細胞を一部含んだマウスが誕生したと、科学誌『Nature』が伝えている。

生まれたマウスの腸や肝臓、脳の一部にヒト細胞が確認されているという。

【画像】マウス胚の光学顕微鏡写真

記事によると、今回の研究は、米テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの生物医学工学者と、ロサンゼルスのテラサキ生体医療イノベーション研究所の発生生物学者らが実施。

ヒトの腸・肝臓・脳のオルガノイド(3D組織モデル)を作製し、妊娠中のマウスの羊水に注入するという「胚の壁を破らない」方式で移植を試みたという。

羊水に注入された各オルガノイド(ヒト細胞)は、胚の内部で、それぞれ対応する臓器に入り込んで増殖。生まれたマウスたちを調べたところ、約1割で腸にヒト細胞が存在し、腸の細胞全体の1%がヒト細胞で構成されていたことが確認されたという。

この技術は、6月12日に香港で開催された国際幹細胞学会(ISSCR)で発表されたが、データのピアレビュー(査読)はされていないという。

ヒトと動物を掛け合わせた「キメラ」に関する研究は、マウスやブタを使って進められている。

このISSCRでは他にも、受精直後のブタの胚の内部で、ヒト細胞を含む心臓を成長させることに初めて成功したという報告がされたと、Euro Weekly Newsが伝えている。

研究は中国の広州生物医薬・健康研究院の研究チームが実施。

心臓の発達に欠かせない遺伝子の働きを抑えた受精直後のブタの胚に、ヒト遺伝子を注入。“ヒトの心臓”を21日間生存させることに成功したという。この研究も6月15日時点で、ピアレビュー(査読)はされていないという。

こうしたマウスはブタを使用した試みは、動物の体内でヒトの臓器を育てることで、人間への移植可能な臓器を確保を目指しているという。病気の治療に必要な臓器不足を補う目的があるが、専門家や科学者らの間でも、生命倫理上の是非が議論されている。

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