イメージ岡山県で7月28日、男性が誤って橋から海に転落し、約4時間後に救助される事故が発生した。
男性は救助されるまでの間、泳ぐのではなく、「浮く」ことで一命を取り留めたという。
誤って海などに転落した場合、どのように浮けばいいのか。服は着たままでいいのか。自衛隊の動画などで解説する。
「泳ぐのは無理だったので浮くことにした」
RSK山陽放送によると、男性は深夜に飲酒をしながら歩いていたところ、橋の上でスマホを落とし、拾おうとしたところ海に転落した。
海上保安部の聞き取りに、「泳ごうとしたが、無理だったので浮くことにした」や「しばらく浮いていたら船が見つけてくれた」と話したという。
自衛隊は2018年8月、服を着たまま落水した時の対処法をYouTubeに公開している。
動画では、落水したら慌てずに浮くことが大事で、浮力や保温能力がある服は着用したままのほうがいいと説明。服や靴を慌てて脱ごうとすると、余計に体力を使うため危険だという。
また、浮きながら進むときは、仰向けになって平泳のように水をかく「エレメンタリーバックストローク」という泳法が有効だとしていた。
「背浮き」とは?
このほか、東京消防庁も落水した時のポイントについて、公式ウェブサイトで発信している。
人間の体の比重は水に近く、肺の中に空気が入っているため、まずは「浮くこと」を第一に考える必要があるとし、足仰向けで足を上げた状態(背浮き)になれば、口と鼻は水の上に出ると解説している。
具体的には、落水する瞬間に息を吸って肺に空気をため、水中に落ちたら腕で水をかいて水面に浮き、足を水面まで持ち上げて、あごを上げると「背浮き」の姿勢になるという。
大声を出すと肺の空気が抜け、水面を叩くと腕と濡れた袖の重みで体が沈むため注意が必要だ。また、服は体温低下や外部損傷から保護したり、体が浮くための助けになったりすることも伝えていた。


