NBAロサンゼルス・レイカーズの八村塁選手が主催するプロジェクト「BLACK SAMURAI 2025」の中高生向けトレーニングキャンプが8月18日、愛知・名古屋で開催されました。
メインコーチに迎えたのは、レイカーズのアシスタントコーチを務めていたフィルハンディさん。八村選手が「1番のコーチ」と絶大な信頼を置く存在です。
そんなハンディコーチと八村選手は、日本の中高生にどんなバスケットボールを教えたのでしょうか。
キャンプ1日目の主な内容を振り返ります。
オープニング
参加者153人に囲まれた八村選手は「絶対に忘れないキャンプになると思うので、ひとつひとつ毎日毎日、1時間1時間を全部大切にしてください。頑張りましょう」と呼びかけます。
ハンディコーチも「若いアスリートの皆さんときょうこの時間を共にできて本当に光栄です」と感謝を伝えました。
ハンドリング
まずはボールハンドリングから。バスケットボールの基本である腰を落としたディフェンススタンスを作った上で、片手でボールを左右につきます。
ハンディコーチは“心地よくない状態”になるまで、強くドリブルするよう指導。「もっと早く」と選手たちに求め、八村選手もその様子を見守ります。
クロスオーバー対決
正対した2人が、互いにクロスオーバー(左右にドリブル)を続けながら、先に相手のひざに3回触った方の勝利という対決式のドリルです。
「クロスオーバーをして、素早く動いて、膝を触る」とハンディコーチが八村選手とともに実演します。触ろうとしてきた相手が避ける必要もあり、顔を上げてプレーしながら、相手に対峙するための練習だと説明します。
レイアップ
「エルボー」(フリースローラインの両端)にディフェンスに見立ててポールを置き、クロスオーバーからヘジテーションを入れて相手を抜いたり、ゴール下でパワーステップを踏んだりする動きも取り入れました。
ジャンプシュート
45度の3ポイントライン際にもポールを置いて、ドリブルでディフェンス2人をかわしてジャンプシュートを打ちます。ストロングサイド(3ポイントラインの中央側)へのドリブルからレッグスルーで切り返し、ステップバックで2ポイントジャンパー。八村選手が得意とするシュートの形で、お手本としてキレのあるプレーを披露しました。
スピンで方向を変えたり、フリースロー付近でシュートを放ったりと、シュートエリアやそこまでの動きにバリエーションをつけていました。ドリブルが膨らまないように意識して、とハンディコーチは強調しました。
ユーロステップ
ヘルプディフェンスがいる想定で、ユーロステップでフィニッシュに持っていきます。その際に、ディフェンスの腕を越えるようボールをしっかり持ち上げたり、パスフェイクをまじえたりするようハンディコーチはアドバイスします。ハンディコーチが自ら八村選手のディフェンス役になるシーンもありました。
選手たちの感想
ハンディコーチは途中、選手たちに感想を求める場面も。
「フットワークとバランスが大事だと思いました」「フットワークを使ってシュートまでいける」といった声が上がりました。
ハンディコーチは、一連のドリルや指導について、八村選手にするのと同じようにコーチングをしていると選手たちに説明していました。八村選手も同調し、このキャンプについて「きついですよ、そんなに簡単ではないです」と熱を込めました。
1on1など
選手たちによる1対1。その後、人数を増やした実践寄りの練習をして、キャンプ1日目は終了しました。
終了後、ハンディコーチがコーチ陣を集めて振り返り。時間をかけて説明・確認をしている様子で、八村選手も手振りを交えながら熱心に伝えている姿がありました。
このキャンプには、福岡大大濠高校1年の白谷柱誠ジャック選手が参加していました。
初日終了後、ハフポストなどの取材に応じ、「塁さんから『シュートを打つときに絶対にビビらない』ようにと(言われました)。フェイダウェイ気味になっているので、しっかり上に飛んで着地するということを教わりました。フィルさんにはドリブル練習で『スタンスや足腰を強く』と言われました」などと振り返りました。
【動画】各ドリルを動画で見る


