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『Black Box Diaries』『Black Box Diaries』

ジャーナリストの伊藤詩織さんが監督を務めたドキュメンタリー映画『Black Box Diaries』が、12月に日本で公開されることが決定した。

本作品は、性被害の告発後に起きたことを自ら撮影・記録するという、性暴力サバイバーの視点から描いたドキュメンタリー映画で、英国・米国・日本の共同製作。スイスのチューリッヒなど海外の複数の映画祭で賞に選ばれたほか、米・英アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にもノミネートされた。

一方で作品をめぐっては、伊藤さんの元代理人弁護士が、「裁判以外で使用しない」と誓約して提供されたホテルの防犯カメラ映像のほか、事件を捜査した警察官と事件当時の状況を証言したタクシードライバーの映像や音声が許諾なく使用されているなどとして、法的・倫理的に問題があると指摘。作品で防犯カメラ映像を使わないことに加え、警察官やタクシー運転手が特定されないよう修正することなどを求めていた。

これに対し、伊藤さんは2025年2月下旬に声明を発表。「映像を使うことへの承諾が抜け落ちてしまった方々に、心よりお詫びします」と謝罪し、「最新バージョンでは、個人が特定できないようにすべて対処します」などと説明していた。

また10月には、自身の公式サイトで改めて謝罪文を公表した。この中で、タクシー運転手の承諾を得ないまま撮影し、さらに映画でその映像を許可なく使用したことを謝罪した。また、新たに編集した映像の使用についてはタクシー運転手側から許可を得たことも明かしている。一方、元代理人弁護士側が指摘していたその他の許諾のない映像については言及がなかった。

映画は12月12日から、「T・ジョイ PRINCE 品川」(東京)で上映される。

日本での公開決定を受けての伊藤さんのコメント全文は以下の通り。

「本作は、私が被害直後から日本で直面した現実を追い、記録した作品です。逮捕は直前で止められ、証拠や証言は黒塗りでした。それでも集めた真実の『かけら』をつないだのが本作です。どうか私の名をいったん忘れ、身近な人の出来事として観てください。もし同じことがあなたや大切な人に起きたなら、何を信じ、どう動くのか。観終えたあとに交わされる小さな一言が、沈黙をほどき、次の誰かを守り、社会を少しずつ動かす力になると信じています」

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