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イスラエルによるガザ攻撃を受け、負傷した子どもを抱えてアル・シファ病院へ運ぶパレスチナ人男性(2025年11月22日、AP通信/Yousef Al Zanoun)イスラエルによるガザ攻撃を受け、負傷した子どもを抱えてアル・シファ病院へ運ぶパレスチナ人男性(2025年11月22日、AP通信/Yousef Al Zanoun)

国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは11月27日、パレスチナ自治区ガザ地区で「停戦」が発表された後も、イスラエルによるパレスチナ人へのジェノサイドが依然として続いているとする報告書を発表した

アムネスティによると、2025年10月9日の停戦合意以降、イスラエルの攻撃により子ども136人を含む少なくとも327人が殺害された。ガザ保健省の発表では、2023年10月以降、イスラエル軍に殺害されたガザのパレスチナ人は7万人を超えた

報告書では、イスラエルが食料や医療用品、電力といったパレスチナの人々の生存に不可欠な物資の搬入や、サービスの復旧を厳しく制限していると指摘。「ガザのパレスチナ人に十分な援助を確保することや、すべての検問所を開放するなどして違法な封鎖を解除することをイスラエルが執拗に拒否し続けている事実は、ジェノサイド行為が継続し、イスラエルの意図が変わっていないことを示す強力な証拠である」と述べている。

「命を救う術がない」医師が証言

国際司法裁判所(ICJ)は10月、ガザをめぐる勧告的意見を発表。この中で、ガザのパレスチナ人たちの基本的なニーズが満たされるよう、イスラエルには国連やその関連機関による人道支援物資の搬入を円滑に行う法的義務があると述べた。

アムネスティは報告書で、イスラエルがこの勧告的意見や、ガザへの妨害なき人道支援を求めたICJの暫定措置命令を無視し、「意識的かつ意図的にこの(物資搬入を制限する)方針を続けている」と批判した。

栄養失調や長期にわたる医療サービスの不足によって、ガザでは健康状態が悪化するリスクが高まっている。ガザのアル・シファ病院の救急医はアムネスティに対し、「慢性疾患のある患者、特に高齢者が病院に来ても、私たちには命を救う術がありません」と証言している。

世界保健機関(WHO)によると、停戦後1カ月間で、165人(子ども105人を含む)の患者がガザ外へと医療搬送された。

だが、重症または負傷した少なくとも1万6500人のパレスチナ人(うち約4000人は子ども) が、現在も緊急の専門治療を必要としている。

報告書は、イスラエルが医療搬送を厳しく制限しているとして、「ガザ外での緊急治療を必要とする人々にとって状況は特に致命的だ」と指摘している。

また、パレスチナ人に対する違法で大規模な強制移動も続き、自宅に戻ろうとした人が殺害されるなど「パレスチナ人殺害の正当化にも利用されている」と報告した。

事務総長「圧力をかけ続ける必要がある」

停戦から1カ月以上がたち、イスラエルへの武器輸出の再開を決めた国もある。

8月にイスラエルへの武器輸出の停止を表明していたドイツ政府は、停戦合意を受け11月、停止措置の解除を決定した

アムネスティのアニエス・カラマール事務総長は、「停戦によって、ガザの生活が正常に戻りつつあるという危険な幻想が生まれかねません。イスラエル当局と軍が攻撃の規模を縮小し、わずかな人道支援の搬入を認めているとはいえ、世界は欺かれてはなりません。イスラエルによるジェノサイドは終わっていないのです」と訴える

また、ジェノサイドの指揮・実行に責任を負うイスラエル当局者たちが今なお権力の座にあるとして、「彼らや政府が責任を問われることを示せなければ、事実上、ガザや東エルサレムを含むヨルダン川西岸でジェノサイドを続け、さらなる人権侵害を行うことを許すことになる」と警鐘を鳴らし、次のように呼びかけた。

「各国はイスラエルに対して、人道支援への無制限のアクセスを認め、違法な封鎖を解除し、継続しているジェノサイドを終わらせるよう圧力をかけ続ける必要があります。企業もまた、イスラエルのジェノサイドを助長したり直接関与したりするあらゆる事業を直ちに停止しなければなりません」

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