
クリスマスシーズンに見たくなる映画といえば『ホーム・アローン』。
家族でクリスマス旅行に行くはずだったのに、置いてけぼりになってしまった少年ケビン。一人ぼっちの真冬の家に泥棒コンビが訪れて…。
1990年の公開から30年間愛されてきたこの映画で欠かせないのが雪だ。
実はこの雪、意外なあるもので作られたという。
雪は何で作った?
『ホーム・アローン』は1990年2月にシカゴで撮影を開始した。しかしNetflixのドキュメンタリー「ボクらを作った映画たち」によると、この年は暖冬で雪がまったく降らなかった。
制作チームが雪不足に頭を悩ませる中、幸運にも撮影2日目に突然大雪が降ったため、急遽ケビンが家族と再会するシーンを撮影した。
この時、吹雪に見せるためにじゃがいもを乾燥させてフレーク状にした「ポテトフレーク」を使ったという。
アメリカン・フィルム・インスティチュートも、映画全体で見た目を統一するために、本物の雪を取り除いて、ポリウレタン製の雪や削った氷、ポテトフレークを使ったと紹介している。
しかしこの雪には、副作用もあったようだ。
プロダクションデザイナーのジョン・ムート氏は「数日後、雪が解けだし、ポテトフレークが腐って異臭を放ち出した」と「ボクらを作った映画たち」で明かしている。
ちなみに同ドキュメンタリーによると、映画の冒頭で出てくる街の中のスケートリンクも人工で作られた。
『ホーム・アローン』は元々、ワーナー・ブラザースが制作・配給する予定だったが、予算オーバーキャンセルに。
しかし制作中止を見越していた脚本家でプロデューサーのジョン・ヒューズ氏は20世紀フォックスに作品を売り込んでおり、同スタジオで制作が引き継がれた。
1990年11月に公開された『ホーム・アローン』は大成功し、北米の興行収入ランキングで 12週連続1位を記録したほか、1991年6月までトップ10内にとどまり続けた。


