2025年、年末のNHK紅白歌合戦の出演も大きな話題となった、アイドルグループM!LKのメンバー吉田仁人。昨年リリースされた「イイじゃん」や「好きすぎて滅!」はキャッチーな曲調とダンスで、いまや年齢問わず認知度の高い大ヒット曲となっている。
その彼が主演の舞台『FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 幻影戦争』は、アクションとキャラクターの人間模様を無骨に追求したストレート舞台で、今回で第二弾となる。舞台初日の1月30日(金)に行われたゲネプロと記者会見の模様を、すべて撮りおろし【写真10点】を添えてお送りする。
記者会見の様子。左から鈴木曉、鈴木紗理奈、武藤潤、吉田仁人、合田雅吏、川上千尋。
●双眼鏡で表情を見るマニアはいる――!?
――舞台の見どころを教えてください。
モント・リオニス 役 吉田仁人(M!LK):前回よりもさらにパワーアップし、ゲーム内容そのままの物語がここで見られる感覚を味わってください。プロジェクションマッピングで再現された魔法の稽古を見たときに没入感が一番高く、実際に僕たちが本当にゲームのキャラクターになってストーリーを進行している姿をみなさん見て楽しんでいただけるっていう実感がわきました。結構激しいアクションになっているので、そこにも注目してほしいです。
シュテル・リオニス 役 武藤 潤(原因は自分にある。):今まで出てきたキャラクターだけではなく、今作からの新キャラクターも、この舞台や世界に彩りを与えてくれています。すごく大切なことだと思うので、たくさん楽しんでいただけると嬉しいです。
マシュリー・ホルン 役 川上千尋:前作に出演していたキャラクターたちの成長も見られる続編かなと思っています。新キャラクターたちの個性を楽しんでもらって、みなさんにも「FFBE」の世界に入ってきてほしいです。
ジェーダン・ランダル 役 鈴木曉(WATWING):見どころは演出と衣装と小道具とみんなの気迫です。僕お気に入りのシーンがありまして。台本の76ページです!
吉田:みんな、わからないから!(笑)
鈴木曉:6割くらいのところかな? モントとシュテルの兄弟のシーンがすごく好きです。
ヘレナ・リオニス 役 鈴木紗理奈:子供の頃に「この中に入りたいな!」と思ってプレイしていたようなゲームの作品で、みんなの夢が叶うような舞台だと思います。我々生身の人間が演じているので、感情がリンクして感動し泣ける場面があったりすることでしょう。舞台で人がやるからこそ感動があり、ゲームと違うところです。そんな情緒を楽しんでください。
ギルガメッシュ 役 合田雅吏:一番の見どころはモントとのソロダンスシーンですね。
吉田:いや、ないから!(笑)
合田:というのは冗談で。男性陣はもちろん、女性陣も本当にアクションを頑張ってやっているので、見てほしいところです。アクションって好きにならないと上達しないのですが、今回は男女問わず空き時間になったらみんな自分の武器を振って練習しているところがあり、完成度が高いと思っています。ぜひ注目してください。
――アクションが多くて稽古が大変だったかと思います。
吉田:前回よりもハードな殺陣をやってくれというリクエストだったので、しっかりハードモードになっていました。みんな体をいたわりながら練習してきましたが、普段体を動かすグループ活動をされている方が多いので、稽古で見ててもかっこいいなと思いました。
武藤:今回もすごく映えるアクションになっていると思います。映像だけでなく、殺陣にも注目してほしいです。
合田:アクションをやっている時のみんなの表情がいいんですよ。すごく生き生きしてる。俺もはっきりわかると思うんですけど――。
吉田:いや、全然見えないので!
合田:そう? 俺だって必死な顔も笑顔も泣いてる顔もしているんです。誰にもわからないけど!
鈴木曉:双眼鏡で、仮面の隙間からの表情を見ているかもしれないですよ?
合田:そんなマニアいる!? でも結構目はあうよね。
吉田:攻勢なのか防戦なのかにもよるけど、結構アクション中も表情はひとつひとつ違いますよね。そこは生身の人間がやってるからこその魅力かなと。
――M!LKの活動もあり、稽古時間を取るのが大変だったと思うのですがいかがでしたか。
吉田:この稽古は昨年末からだったのですが、年末は参加できず一足遅れてのスタートでした。申し訳ないなと思いつつ、キャスト、スタッフさん、アクション部のみなさんも全員がすごく仲が良いので、稽古に行けなかった時間の分もコミュニケーションを取ってアドバイスをしあって、常に会話を心がけていました。誰も置いていかないカンパニーです。目線の合う現場というのが自然にできていて、すごく良いなと思いますし、しっかり追いつけ追い越せで座長の背中を見せられるように頑張っておりました。
武藤:僕はグループ活動のほうで共演していまして、かっこいいなと思っていました。確かに稽古に来れていない時もあったんですが、久しぶりに来てももう完璧なんですよ! その姿が本当にかっこいい。プロだなと思いました。
鈴木曉:「ステージが終わってお客さんの笑顔を見るのが幸せなんだ」、「それで舞台が上手くいったのかどうかわかる」って聞いた時すごく感動して、泣きそうになりました。僕は舞台が初めてなので、わかりやすく教えてくれたりしてすごく助かりました。
鈴木紗理奈:モントは周りのことを本当に見ているんです。本当にザ・長男です。グループ活動でリーダーを長くやっているからというのもあるんでしょうか、人間力が素晴らしくて。彼が座長で本当に仲良くみんなまとまっていますね。
合田:昨日も遅くまで仕事をしていたらしいんですが、そういうところを全然見せないよね。そういう姿勢をみんなも知っているから、サボったり手を抜いたりしようとは思わなくなる。だから俺も仁人とかっこよく踊れるように頑張ります。
吉田:いや、だから踊らないって!(笑)
――座長としてカンパニーをまとめるのと、M!LKのリーダーとしてメンバーをまとめるのではどちらが大変でしたか?
吉田:うーん、変わらないですね。ライブでも舞台でも、「本番日」に向かってみんながそれぞれ高いモチベーションで進んでいくというところは共通しているので、そこでつまづいていたりわからない箇所がある人がいたら気にかけておこうかなって思ったりするのは、どの環境でも変わらないです。そういう目線を持っていてよかったと安心していますね。逆にみなさんがしっかりと熱量を持ってやっているのが伝わってきていたので、自分も頑張らなきゃなと思う部分がありました。
――来てくださる皆様へメッセージをお願いします。
吉田:改めて『FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 幻影戦争 THE STAGE Ⅱ』をやらせていただけることを光栄に思います。「FF」の世界を目の当たりにできる場所はなかなかないと思いますので、いつどの回に来ても100パーセント最高のパフォーマンスをお届けしますので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。劇場でお待ちしています。
>(NEXT)ゲネプロレポート
●注目してほしいのは前作よりもハードに進化したアクション
前作を経て、王となったモント(吉田仁人)の前に立ちはだかるのは、巨大クリスタル「光の繭」だけではなく、様々な思惑渦巻く世界だった。民を導く立場になったことで、多くの責任を背負う覚悟を、背中のマントの紋章からもジリジリと感じる。
双子の弟・シュテル(武藤潤)とストーリー上共闘することはなかったが、彼が持つ「指輪」の力により一緒に戦ったり、彼の心の中にはいつもお互いがおり、離れていてもつながっているような繋がりを感じられる演技だった。
そのシュテルは兄弟間の負の感情に囚われてさまよい、真実を知り、なお苦しんでいる。新たな出会いと、幻影の誘惑。そして彼は新たな一歩を踏み出す。シムール(安田桃太郎)とギルガメッシュ(合田雅吏)は今回、そんなシュテルとのシーンが多い。シュテルとギルガメッシュの間には深い因縁もあるのだが――。
ギルガメッシュの甲冑について、合田は「動きづらくはないんですが、とにかく暑いのと見えないのでアクションが怖くて。どこから刃が飛んでくるのかわからないんですよね。軽々扱っているように見えるんだけど仁人のマントも実はかなり重いし、それぞれの衣装も普段の服装とは違うので、生で見てほしいところではありますね。」と語る。本格的な衣装や小道具のディティールの細かさなどは衣装展などを開催して近くで見てほしい! とキャストも絶賛するほど。
「FFシリーズ」必須の<竜騎士>、オベロン・ハインドラの衣装(甲冑)も随一の見ごたえを誇るといっても過言はないだろう。全身甲冑、地につきそうなくらい長いマント、そして装飾が細かく長い槍……。オベロン役は雨宮翔(GENIC)が、複雑な立場の役どころを見事体現していた。
モントに嫁ぐことになるマシュリー・ホルンを演じるのは昨年NMB48を卒業した川上千尋だ。記者に心境の変化について聞かれると「特にないですが、この舞台にすごく気合が入っています。アイドル卒業後俳優を目指したいと思い、その一歩を踏み出した中で舞台『FFBE』の仲の良いみなさんと共にできて、この環境にいられるのがすごく光栄で、頑張りたいと思っています。」と話す。さらに吉田が「今回のマシュリーは王女になっているので、すごく頼もしくなっています。川上さんのアクションもすごく良くてかっこいいです!」とモントの危機に何度も現れる川上演じるマシュリーに、無二の信頼を明かした。
今回の新キャスト、鈴木曉(WATWING)のジェーダン・ランダルは軍事大国の王で、銃を使用する。モントとの対比なのか、肌の露出部分がある衣装で豪快な兄貴肌。今回の登場人物一声を張って臣下の兵たちを鼓舞していた。鈴木は初舞台で緊張しているか聞かれた時、「今は落ちついて話していられるんですが、これから自分の一言目を話すまではめちゃくちゃ緊張すると思います。緊張で鼓動が早くなるのでセリフも早くならないように気を付けたいです。でも気合は十分で、自信があります。ジェーダンには『俺の歴史の一部にしてやる』というセリフがあるんですが、気に入っているので注目してください!」と、アピールも忘れず、会場を和ませていた。
双子の母、ヘレナ・リオニス役を演じるのは鈴木紗理奈。バラエティータレントとして圧倒的な知名度を持つが、女優としても評価が高い。ヘレナは王女としての高貴さや品が苦手な役どころだと前作では言っていたが、周りのキャストに聞くと「もう慣れてるよね」とのお墨付きが得られていた。
さらに2年ぶりの息子たちとの再会の感想を聞かれた際には「モントもシュテルも国を背負う立場の人間ですが、親目線で見たらすごくあるあるな子たちだなと思っています。長男はまっすぐ手がかからない子、次男は思い通りにいかず、すごく親としては気になってしまう……。命を懸けて戦っていても、母子の関係っていうのは変わらないんだと。母親としてはそこがすごく素敵だなと思っております。」と話す。
稽古期間や普段の関係性でも、「長男次男どちらも立派にカンパニーを引っ張ってくれています。私は母として抱きしめるっていうよりも、ママ背中に乗っていいよって言われて連れて行ってもらっている感じですね。ふたりともすごく頼りがいがあります。」といかにも最愛の息子たち、という風で褒め言葉が止まらなかった。
本作品は殺陣に非常に力を入れており、キャストの男女問わず全員にアクションシーンが用意されている。剣、メイス、銃、槍、杖、斧、さらに魔法……と、武器種や長さや扱う人物によっても違う、個性豊かな戦い方に注目だ。
『BBBE幻影戦争 THE STAGE Ⅱ』は1月30日(金)~2月8日(日)東京・池袋、2月14日(土)~16日(月)大阪・梅田にて公演予定。
取材・撮影=松本裕美