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2026年5月24日(日)~5月30日(土)新国立劇場 オペラパレスにて、新国立劇場 2025/2026 シーズンオペラ マスネ『ウェルテル』が上演される。

新国立劇場オペラ「ウェルテル」 Werther, NNTT

多感な青年ウェルテルとシャルロットの成就することのない恋を描いた文豪ゲーテの『若きウェルテルの悩み』を、フランス・ロマン派の作曲家マスネがオペラ化した作品。"ウェルテル効果"といわれた社会現象を引き起こすほどの大人気小説であった『若きウェルテルの悩み』が、マスネならではの色彩豊かな音楽でオペラ化されている。シャルロットの「手紙の歌」、ウェルテルの「オシアンの詩(春風よ、なぜ目を覚まさせるのか)」など、ガラ・コンサートなどで独立して歌われることも多いドラマティックなアリアも魅力。フランスオペラの代名詞と言える作曲家マスネの中でも、『マノン』と並び世界的に上演の多い人気オペラだ。巨匠ニコラ・ジョエルの演出は、ゲーテの原作の世界を具現化したような美しい舞台と正統派のアプローチで評判となったもの。第1幕では自然の繊細な美しさが、終幕では逃れようのない閉塞感が観る者の心を揺さぶる。

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

ニコラ・ジョエル演出版は、美しく写実的な舞台美術が大きな見どころ。ウェルテルの心情に寄り添い、彼が自然を称える冒頭シーンでは18世紀ドイツ・ヴェツラーの町の禁欲的な建築の狭間に大樹を投影。重厚な建物と輝かしい新緑の対比の美しさ、繊細な木漏れ日に劇場じゅうが包まれるような照明の効果が観客をあっと驚かせた。幕が進むにつれ、季節の移ろいを描写すると共に、舞台は徐々に閉塞的になり、苦悩するシャルロットの息詰まるような部屋に続いて、最終幕では天井まで及ぶ書棚に覆われたウェルテルの書斎が彼の最期の場となる。伝統的でありながら格調高く洗練された美術は、ロマン主義的な自然や自由、美への憧れと社会との葛藤を雄弁に伝え、大きな話題となりました。美術や映像に興味のある方にも観劇したほしい舞台となっている。

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

注目のタイトルロールウェルテルには、リリック・テノールの世界的スター、チャールズ・カストロノーヴォが待望の新国立劇場デビュー。情熱的な表現でメトロポリタン歌劇場など各地の観客を魅了するスターが登場する。愛と規範の狭間で苦悩するシャルロットには、ベルカントからドラマティックな役へとレパートリーを拡げ、その成熟が世界的に話題となっている脇園彩が出演。今注力しているというフランスオペラを、東京のファンの前で歌うこととなります。シャルロットの夫アルベールには国内きってのスケールのバリトン須藤慎吾、シャルロットの妹ソフィーには、大躍進中の砂田愛梨が出演する。指揮は『エウゲニ・オネーギン』『椿姫』の繊細なアプローチで共感を呼んだアンドリー・ユルケヴィチが務める。

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

新国立劇場「ウェルテル」より 撮影:寺司正彦

 
【あらすじ】
若き詩人ウェルテルは、シャルロットに恋心を抱くが、彼女に婚約者がいることを知り絶望する。数か月後、アルベールと結婚したシャルロットに、ウェルテルは再び愛を告白するが、シャルロットは彼に街を去るように言う。クリスマス・イブの夜、ウェルテルからの手紙に心乱れるシャルロットの前にウェルテル本人が現れ、激しく求愛し彼女を抱きしめる。やっとの思いでシャルロットは抱擁を逃れ、永遠の別れを告げる。絶望したウェルテルは自ら命を絶つ。