亡くなったドナーから摘出された子宮を移植した女性が、男児を出産しました。イギリス初のケースで、女性は生まれつき子宮がないロキタンスキー(MRKH)症候群のため、10代の頃に「自分で妊娠はできない」と告げられていました。
女性は2025年12月、ロンドンの病院で男児を出産。「本当に奇跡でした」「人生でこれまでにないほど幸せです」とBBCに語っています。また「ドナーとご家族にどれだけ感謝しても足りません。命という最大の贈り物を与えてくれました」とPeople誌に述べました。
移植手術は2024年6月に、約10時間かけて行われました。その後、体外受精を経て妊娠しました。
今回の出産は、イギリスで進む死亡ドナー子宮移植の臨床研究の一環です。これまでに3例の移植が行われていますが、出産は初めて。ドナーの両親は「娘の最期の行為が、時間、希望、癒やし、そして命をもたらした」とコメントしています。
2014年にスウェーデンで世界初の子宮移植による出産が成功して以来、世界では70人以上の赤ちゃんが誕生しています。18年にはブラジル・サンパウロ大の研究チームが、死亡ドナーから子宮を移植された女性が世界で初めて出産した、と発表しました。
日本では子宮移植はまだ臨床研究段階で、出産例はありません。海外が先行するなか、今後の議論と体制整備が注目されます。


