2026年5月~7月に東京・大阪・愛知にて上演される、ミュージカル『レッドブック~私は私を語るひと~』。演出家、出演者が登壇する製作発表会見が行われ、コメントが届いたので紹介する。
『レッドブック』は、韓国でヒットを記録した創作ミュージカル『女神様が見ている』を生んだ黄金コンビ、ハン・ジョンソク(脚本)×イ・ソニョン(作曲)が、4年の歳月をかけて制作したオリジナルミュージカル。19世紀のロンドンを舞台に、小説を書くことで自分自身を表現するアンナが、社会の偏見などと闘いながら「私」として生きる道を見つけ出す物語だ。
会見では出演者が歌唱披露も 撮影:岩村美佳
撮影:岩村美佳
日本版初演は、演出を小林香、そして、“官能的な小説を書くことで社会と闘う”主人公アンナを咲妃みゆ。相手役で、真面目一筋で「紳士」であることしか知らない新米弁護士ブラウンは、小関裕太が演じる。
そして、女性文学会「ローレライの丘」の会長で、息子を夫に奪われてしまったドロシー役を、花乃まりあ。ロンドンで最も影響力のある文学評論家ジョンソン役を、エハラマサヒロ。ブラウンの親友であり、見栄とはったりを利かせるカッコつけの双子兄弟・兄ジャック役を、中桐聖弥、弟アンディ役を加藤大悟。「ローレライの丘」の創立者で、変に優雅で気品のある女装男性ローレライ役を田代万里生が務める。
撮影:岩村美佳
撮影:岩村美佳
現代に生きる女性たちの声を代弁し、今まさに必要とされている“新しい女性像”を力強く描き、「自分らしさ」「多様性の尊重」という現代的なテーマを、ミュージカルならではの音楽と高揚感と共に届ける。
出演者コメント
■咲妃みゆ
韓国で産声をあげて長きにわたって愛され続けた作品を日本で上演するにあたり、ご尽力くださいました全ての方々に心からの感謝と敬意を表します。アンナ役を務めさせていただきますが、自分自身、色々な感情に直面するような役だなと思っておりますので、心を込めて演じさせていただきます。
この作品はコメディー要素もふんだんに盛り込まれていますが、根底に流れているのは、他者への尊厳を尊重すること、そして他者の理解を深めた先に見えてくるものというところが強いと思います。
私自身、アンナ役を演じさせていただくとなって、この作品と向き合った時に、登場する人物がそれぞれの人生の中で葛藤し、乗り越えるべき壁に向き合っているのがこのレッドブックという物語だと感じました。とにかく愛情を持って、この作品に込められている他者への理解、分かち合う心を大切にしたいと思っております。
今日こうして一同に会して、私も皆さんと一緒に創作に励めることがより一層楽しみになりました。皆様に喜んでいただける作品をお届けできるように、誠心誠意努めてまいりたいと思います。
■小関裕太
韓国で大ヒットを重ねて再演をされている作品ですが、昨年の秋頃、実際に観に行ってきました。たくさんのお客様が待ち遠しく幕が開くのを待っている瞬間、そして感動したり笑ったり涙したりしているのを横目に見て、こういう渦が韓国にあったんだ、そして日本にやってくるんだと、自分もブラウン役としてお届けする側ですが、とても楽しみになりました。日本初演というのは、とても大変な壁がたくさん待っていると想像できているのですが、素敵な作品をお届けできるように頑張りたいと思います。
とても生真面目で、描かれている19世紀のイギリスの紳士を象徴しているブラウンが、アンナに影響を受け「自分らしさってなんだろう」という紳士であること以外の選択肢が出てきて、ストーリーが生まれていきます。結末も楽しみにしてほしいですし、そこに至るまでがすごく可愛らしいので楽しんでほしいですね
すでにたくさんのファンの方がいて、たくさんの渦を作ってきたこの『レッドブック』という作品が、ようやく日本にやってきます。皆様に心から楽しんでもらえるように、そして心に残るように努めていきたいと思うのでぜひ楽しみにしていてください。
■花乃まりあ
いよいよこの日本初演版、『レッドブック』カンパニーが始動したんだなと今とてもワクワクした気持ちです。咲妃さんとは宝塚時代の同期で10代の頃からご縁があり、活躍を楽しみに観ていましたので、こんな形で共演させていただけると思っておらず、2人の関係性を良い形で反映させられたら嬉しいなと思っています。ドロシーは、離れて暮らす息子がいて、そしてエッジの効いた役柄です。キャラクターとしてはとても楽しい人だなと思うのですが、自分の息子と引き離されてしまったという大きくて悲しい出来事を経験している人なので、私自身も一児の母としての部分を反映させられるところかなと思います。今日こうして皆さんとお会いして、とても楽しいカンパニーになりそうだなと思いました。精一杯努めさせていただきますので、ぜひ楽しみになさってください。
■エハラマサヒロ
今回の作品では老若男女、全世界の誰からも楽しんでいただける髪型にしてきました(笑)。
僕が演じるジョンソンは1番悪い人間で、最初スタッフさんにお話をいただいた時に「お客さんから嫌われてしまうかもしれないけど、違う表現がエハラさんにはできると思います」と言っていただきましたので、ただ悪いやつじゃなく、チャーミングな一面や人間的な部分も楽しんでいただけるように創っていきたいと思っています。
本当に素晴らしいミュージカルで、実力者ばかり集まる中で唯一、大家族Youtuberがここに参加させていただけるのは本当に嬉しいです(笑)。優雅で気品がある、厳かな作品に見えますけど、コメディの要素もあるということなのでコメディの部分は担わせていただきます!笑って泣いて何か刺さるものもあるという、盛り沢山の作品にしたいと思いますので皆さん楽しみにしていてください!
■中桐聖弥
日本初演のカンパニーに携われることをすごく光栄に思っています。稽古が始まるのが待ち遠しくて、今日の皆さんの歌を聞いてもっとワクワクしました。小林香さんはじめ、この素晴らしいキャストの皆さんとこれから創っていくのが本当に楽しみです。
紳士三銃士を一緒に演じる小関さんと大悟(加藤)はテレビや舞台と幅広く活躍されている方なので、三銃士の輪に入れていただけて光栄ですし、まだ知らない世界を2人は通ってきていると思うので、僕自身も『レッドブック』を通して何か吸収したいです。小関さんとは話したいことが沢山あるので、ぜひ沢山お話できたらと思います。大悟は双子役で実年齢も同い年なのですぐに仲良くなりました。舞台上の双子役でも、プライベートでもお2人といい関係を築けたらなと思っています。
お客様には沢山笑って帰っていただきたいので、この作品の持つ力やッセージを届けられるように、最後まで全力で役にぶつかっていきたいと思います!
■加藤大悟
小関さんを筆頭に、僕たち双子は付いていくだけです。すごく楽しみにしていた作品ですので誠心誠意努めさせていただきます。稽古で色々と試行錯誤して、小関さんと中桐さんと三銃士の関係を作り上げていけたらいいなと思っています。
優しく温かい気持ちになって帰れる作品だと思いますし、エハラさんもいらっしゃるのでコメディ要素も高まって、色々な表現や場面を楽しんでいただけると思います。僕としては、皆さんと積極的にコミュニケーションをとってカンパニーとしての仲を深めて、しっかりと座組を作り上げて作品をお届けしたいです。いいカンパニーになったなと思っていただけるような作品にできたらと思っています。
絶対に皆様の心にぶっ刺さる、そんな作品を作っていきます。
そして、この素晴らしいカンパニーの皆さんとともに、めちゃくちゃ楽しい時間を過ごしていきたいと思います。よろしくお願いします!
■田代万里生
変に優雅で気品のある女装男性、ローレライを演じます。今回の製作発表に向けてお稽古もしたのですが、クリエイティブチーム、制作陣の並々ならぬこの作品への熱い思いをひしひしと感じております。僕自身、生まれて初めて女装という格好をしておりますけれども、実際に劇場でお客様に観ていただく中で、もう女装しているということを忘れるぐらい自然な存在でありたいなと、そして、奇抜な格好ばかりに目が行きがちですが、説得力のあるローレライを演じたいと思います。
皆さんの人生にも色々あると思いますが、咲妃さん演じるアンナの『私が私を語るひと』というナンバーの中にある「私には私がいる」というのがすごく良い歌詞で、僕もグッときて、背中を押してくれる人は自分の中にいるんだ、と思いました。ちょっとでも迷いがあったり、悩んでいる方は、この作品がそっと自分が背中を押してくれると思いますし、他者への色々な理解や尊敬、リスペクトをたくさん得られる作品だと思います。僕はポスターの淡いピンクを基調にしたビジュアルがすごく大好きで、今は3月ですけれども、『レッドブック』を観ていただいて、お帰りの際には皆様の心に桜が満開に咲くような作品にしたいなと思っております。ぜひ劇場にお越しください。
演出・上演台本・訳詞:小林香 コメント
今日初めてこのキャストが一度に会しまして、この俳優たちと一緒に作品を作れるということが、私にとって本当に1番楽しみにしている部分です。
この作品は言葉を大切にしているミュージカルです。アンナは自分自身のことを自分の言葉で語り、人生を自分のものにしていく女性ですが、ファミリーネームが「ノック」なんです。最初に台本を読んだ時に不思議なファミリーネームだなと思っていたんですけれども、扉を叩いて壁を叩いて、壁を崩していく、扉を開ける「ノック」だと思い、(脚本の)ジョンソクさんとお目にかかったときにも「そうだ」と仰っていました。
自分の言葉で自分の人生を取り戻していく、想像する力を生き延びる力に変えていくその勇気は老若男女全ての皆様が持っていると思うので、自分にとってのレッドブックって一体何なんだろう、私のレッドブックで一体何を書きたいのか、という風に思いを馳せていただけるように作れたらと思っていますし、それが今ここで上演する意味だと思います。 1894年のヴィクトリア朝が舞台で、韓国の魂が入っている作品です。それを日本で上演するにあたり、この3つを1つにしなくてはならないので、今はそれに取り組んでいる最中であり、稽古が始まったら注力しようと思っています。観に来てくださった方々にちゃんと届くように、笑いと朗らかさと共にお渡しできるようにしていくというのが日本版になるのかなと思います。
このキャストと、そして才能豊かなスタッフの皆様と一緒に稽古場で掛け算となって初日、千穐楽まで駆け抜けたいと思っておりますので、どうぞ応援のほどよろしくお願いいたします。ぜひ劇場に足を運んでいただけましたら幸いです。
撮影:岩村美佳