5月10日午後9時から第5話が放送される堤真一主演の日曜劇場『GIFT』(TBS系)。同作は、「車いすラグビー×宇宙物理学」というユニークな組み合わせを試みているが、「王道のスポ根もの」としてパッケージされた万人向けのテーマであるがゆえに、「ありがち」「先が読める」といった否定的な声も少なからず寄せられていた。
【画像】有村架純が黒髪にイメチェン
しかしながら、3日に放送された第4話では、2つの衝撃の事実が明らかとなり、ネット上で「単純明快なスポ根ものではなかった」「思わず『え?』って声出た」「物語に新しい葛藤が生まれそうな予感」といった声が続出。良い意味で衝撃を受けつつ、「第一章完結」となる第5話を楽しみにしている人が多い印象だ。
今後、どのような内容が期待できるのか、第4話までの内容から考察したい。
判明した2つの衝撃の事実。次回予告のセリフに注目
※以下、『GIFT』第4話の内容に触れています。
第4話ではまず、朝谷圭二郎(本田響矢)をバイク事故に遭わせた人物が、記者の霧山人香(有村架純)の父・英夫(山中聡)だったということが明らかになった。
次回予告で、人香は「本当に申し訳ありません。圭二郎君に障害を負わせたのは、私の父です」と「加害者」側として謝罪をしていた。一方、当の英夫は経営していた運送会社が事故の影響で倒産し、遺書を書き、現在も仕事をできていないように見える。加害者も被害者も、どちらも苦しんでいるのだ。
もう1つの衝撃事実は、宇宙物理学者の伍鉄文人(堤真一)が、作曲家のマネージャーである坂本昊(玉森裕太)の父親だったということ。
次回予告で、母の広江(山口智子)は「事実婚」と言っており、つまりは婚姻関係がないようだ。ともすると文人と別れてから昊を産んだ(文人は子どものことを知らない)可能性もあるが、果たして……?
「それぞれの親子関係」が描かれ、「継承」「支え合い」のテーマが浮かび上がっていく
この2つの事実からよりはっきりしたのは、『GIFT』が主要キャラクターそれぞれの「親子関係」を描いている、ということだ。
なお、第3話までにも、車いすラグビーチーム・ブレイズブルズの元エース・宮下涼(山田裕貴)を風呂場で献身的に介助する母・君代(麻生祐未)の姿や、涼との勝負で完敗した新エース候補・圭二郎と、その両親である礼二(岡安泰樹)と美雪(今藤洋子)が関係を立て直す様子が描かれた。
さらに第4話では、メンバーの坂東拓也(越山敬達)が、それまで車いすラグビーに猛反対していた母・陽子(西尾まり)の理解を得ることに成功。陽子はラグ車に乗ることで息子と「同じ目線」となり、「やるからには、負けんじゃないよ」と拓也を激励した。
また、文人と祖母・光子(梅沢昌代)の関係も描かれ始めている。中学時代、液体燃料ロケットを開発した科学者のロバート・ゴダードの「昨日の夢は、今日の希望。そして、明日の現実」という言葉を祖母から聞いた文人は、同じ言葉を拓也や涼に「受け売り」する形で教えていた。
その文人は、ファミレスで話しかけてきた昊に対し、いつも「花柄のシャツを着ている」のは「なんとなく」と表向きの理由を語っていたが、実は光子も花柄の服を着ており、彼女の「たくさんで咲いている花も好き。寄り添いながら、お互いに支え合いながら咲いているみたい」という言葉を、文人は互いを抱き寄せ合う拓也の家族の姿に重ねていた。
これらの親子(または祖母と孫)の描写からは、「継承」「支え合い」というテーマが浮かび上がってくる。誰かが培った知識や経験を、次の世代や息子(あるいはそれに近い人)に伝えることができるし、それを伝えた人とも支え合える関係になれるのだと……。
前述した文人と昊は、今のところはその関係には到底なれそうにないからこそ、続く第5話の注目ポイントになるだろう。
『GIFT』は「初めは評価されなかった」ゴダードのような作品なのかもしれない
文人はゴダードについて、生前は評価されないどころか周りから侮辱されていたが、彼の死後に人類がゴダードのロケットの仕組みを下敷きにして宇宙へ飛び立った、ということを話していた。
さらに、涼から強豪チーム・シャークヘッドに勝つには「何年もかかるかもしれないぞ」と言われると、文人は「我々科学者は答えを急いでいません。自分の信じた理論が、100年後、いや1000年後に実証されるかもしれない。もちろん、その時、我々は生きていませんけど、それでいいんです」と答えている。
これらの言葉から、何度も「素人」「部外者」と言われてもめげずにブレイズブルズと関わろうとした文人の「芯」が見えてくる。彼はゴダードにならい、“答えがすぐに見つからなくても、いつか理論が実証されればいい”のだと、目標を遠い先に定めている。
そんな文人の姿勢はチームから理解されなかった理由でもあるし、このドラマの一部視聴者から「スポーツと宇宙物理学を無理やりこじつけてる」「ついていけない」と思われてしまった要因なのかもしれない。
だが、これまでバラバラに思えた話(特に関係のないように思えた昊)が、それこそ星団のように集まった第4話では、やはり文人のその考えのみならず、このドラマそのものの見え方が変わったように思えた。
『GIFT』はゴダードのように「初めは(一部の視聴者に)理解されなかったが後に認められる」作品になっていくのかもしれない。さらなる劇的な展開が待ち受けているであろう、「第一章完結」となる第5話が楽しみだ。
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