カルビーのロゴマーク大手食品メーカーのカルビーが5月12日、「ポテトチップス」「かっぱえびせん」などの14商品で、パッケージを白黒のモノトーンに変更すると発表した。
カラー印刷に使用される「ナフサ(=石油化学製品の原料)」が、中東情勢の緊迫化により、調達が不安定になっていることを受けたもの。
この”衝撃の発表”は国内のみならず、海外でも驚きを持って報じられている。
【動画】中東のアルジャジーラが報道したカルビーの白黒パッケージ
カルビーはこの日、一部の報道を受け、正式に声明を発表。
「カルビー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼CEO:江原 信)は、中東情勢の緊迫化に伴う一部原材料の調達不安定化を受け、商品の安定供給を最優先とする観点から、当面の対応策として一部商品のパッケージ仕様を見直しますので、お知らせいたします」
「『ポテトチップス』や『かっぱえびせん』、『フルグラ』など計14品について、パッケージに使用する印刷インクの色数を従来仕様から2色に変更し、2026年5月25日(月)週より店頭で順次切り替えて販売いたします」
「当社は今後とも、地政学的リスクを含む事業環境の変化に、機動的かつ柔軟に対応しながら、安全・安心でご満足いただける商品をお届けできるよう努めてまいります」とし、2色対応のパッケージ例と対象商品を掲載した。
白黒のパッケージは「印刷ミスではない」(米CNN)
米CNNは「色彩の変化:イラン戦争の影響で、日本のカルビーのポテトチップスの袋がモノクロに」の見出しで記事を掲載。
「日本でカルビーのポテトチップスを探していて、ありふれた白黒の袋を見かけても、それは印刷ミスではありません」と書き出している。
後半では、アジア各地にナフサ不足の影響が出ていることに触れ、「パッケージが簡素化されたことで、買い物客は好きなフレーバーを手に取る際に、色よりもパッケージの文字に頼る必要が出てくるかもしれない」と伝えている。
山芳製菓の「わさビーフ」についても言及か(英ガーディアン紙)
英紙ガーディアンは「イラン戦争による石油不足で、日本のスナック菓子大手は白黒パッケージの使用を余儀なくされる」と題した記事を公開。
本文中では「パッケージを白黒に変更せざるを得なくなった」「白黒印刷に移行せざるを得なかった」など、不本意な状況であるというニュアンスの書き振りが続いた。
さらに、「3月には別のポテトチップスブランドが、工場操業に必要な重油の調達難を理由に人気スナックの生産を一時的に停止し、ファンの間でちょっとしたパニックが起きたばかりだった」との記述も。
これは、2026年3月17日ごろに報じられた、山芳製菓のポテトチップス「わさビーフ」の製造工程で、深刻な影響が出たことを示唆したものとみられている。
ナフサ不足は「米イスラエルの戦争に起因する」(中東アルジャジーラ)
一方、原油やナフサの主要調達先、中東を拠点とするテレビ局「アルジャジーラ」も自社のSNS(英語圏向けアカウント)で取り上げた。
実際の白黒パッケージを拡大して見せ、テロップでこうつづっている。
「カルビーは、イランに対する米イスラエルの戦争に起因する供給網の混乱によって生じた原料不足を理由に挙げている」
「印刷インクは石油派生品のナフサに依存しており、日本が輸入するナフサの約40%が中東産だ」
中東独自の視点で、米イスラエルへの批判的な姿勢が見て取れる。
なお、CNNとガーディアン紙では、高市早苗首相の側近、佐藤啓官房副長官が5月12日に行なった記者会見についても触れられている。
佐藤氏は、今回のパッケージ変更について記者から問われると、「印刷用インクあるいはナフサについて現時点では直ちに供給上の問題が生じるとの報告は受けておらず、日本全体として必要な量は確保されていると認識しています」とコメント。
さらに、印刷インク不足の実態を把握するため、カルビーからヒアリングをするとも表明していた。
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