2026年5月20日(水)、よみうり大手町ホールにて、VISIONARY READING『手紙』が開幕した。
本作は、新感覚の朗読劇シリーズ「VISIONARY READING(ビジョナリー・リーディング)」の第三弾作品。“映像で、朗読劇が、物語が、動き出す。”をコンセプトに、AOI Pro.が長年培ってきた映像制作のノウハウを活かし、朗読と映像演出を融合させた新たなエンターテインメントとして届ける。
原作は、東野圭吾氏によるベストセラー小説『手紙』(文春文庫刊)。強盗殺⼈を犯した兄と、その弟。刑務所から届き続ける兄からの「手紙」が、外の世界で懸命に⽣きる弟の⼈⽣にどのような影を落とし、そして光をもたらすのか。罪と罰、そして家族の絆を問い直す感動作だ。
主⼈公・武島直貴役を務めるのは、五関晃一。犯罪者の家族という重いレッテルを背負いながらも、夢や恋愛に葛藤し、自らの⼈⽣を懸命に切り拓こうとする直貴を、等身大かつ深みのある演技で体現する。兄・武島剛志役には、室龍太が出演。弟を大学へ行かせたい一心で罪を犯し、絶望と後悔の中でも弟の幸せを願い続ける兄という難役に挑む。
さらに、殺⼈犯の弟という重い過去を受け入れながら、直貴を支え続ける理解者・白石由実子役には、綺咲愛里が出演。
また、直貴を愛しながらも、その過去を受け入れきれず苦悩する女性・中条朝美役を、橘花梨が務める。 そして、直貴の唯一の親友であり、お笑いコンビの相方・寺尾祐輔役はWキャストにて上演。独自の世界観で⼈気を集める溜口佑太朗(ラブレターズ)と、鋭い感性と存在感を放つ松永勝忢(⼗九⼈)が、それぞれ異なるアプローチで祐輔という⼈物に新たな息吹を吹き込む。
本作の大きな見どころの一つとして、直貴が大学のサークル仲間と芸⼈を目指す劇中描写に合わせ、舞台上で“コント”が披露される場面も登場。過酷な現実の中でも懸命に笑いを⽣み出そうとする姿が、物語にさらなる彩りと奥行きを与えている。公開ゲネプロでは、繊細な朗読表現とダイナミックな映像演出が融合し、『手紙』の世界観を立体的に描き出した。ゲネプロ終了後には囲み取材会も実施され、キャスト陣が初日を迎える心境や作品への想いを語った。取材会では、作品のテーマとは対照的に、キャスト同士の息の合った掛け合いや笑いが絶えず、まるでコントのような和やかな空気に包まれる場面も。
主⼈公・武島直貴役を演じる五関晃一は、「すごく重いテーマで落ち込んで泣いて、でもコントがあって笑う。その対極の感情が自分の中でぐるぐるしていて、来てくださった皆さんの感情もカオスになるぐらい掻き乱したいと思っています」とコメント。兄弟の葛藤や絆を描く本作への想いを真っ直ぐな言葉で語った。本公演は、5月24日(日)まで東京・よみうり大手町ホールで上演。
■キャストコメント
五関晃一(A.B.C-Z)
本作は、ただ朗読するだけではなく、映像や音楽、そして役者自身の動きも加わる「VISIONARY READING」ならではの世界観が魅力です。より物語に入り込みやすくなっていると思いますので、ぜひその空気感を体感していただきたいです。今回の稽古では、コントシーンからスタートしたことも印象的でした。芸人さんと一緒に作り上げる中で、自分自身もコンビとして賞レースを目指しているような感覚になる瞬間があって、とても新鮮で楽しかったです。作品としては、すごく切なくて泣ける部分もあれば、コントで思い切り笑える部分もあって、自分の中でも感情がすごく揺さぶられています。その感情の振れ幅を、そのままお客様にも届けて、皆さんの感情もぐちゃぐちゃになるくらい掻き乱せたらと思っています。ぜひ楽しみにしていてください。
室⿓太
作品の内容としては、すごく重くて考えさせられる部分も多いので、だからこそ裏では本当に明るく過ごしています。普段のお芝居と比べると動きも少ない作品ではあるんですけど、だからといって怪我をしないわけではないので、まずは千穐楽まで全員揃って走り抜けられたらいいなと思っています。個人的な見どころでいうと、後半にある“独白のシーン”ですね。稽古の序盤で演出の永山さんから「ここは覚えてほしい」と言われて、「え、朗読じゃないの!?」と思ったのを覚えています(笑)。いただいた課題をしっかり全うしたいと思います。「VISIONARY READING」というタイトルの通り、映像や演出も含めてすごく作品の世界に入りやすくなっているので、ぜひ楽しみに来ていただけたら嬉しいです。あと個人的には、溜口さんとプライベートでもコントをやってみたいなと思っています(笑)。
綺咲愛⾥
いよいよ始まりますが、短い期間の公演だからこそ、一公演一公演、それぞれの登場人物が精一杯人生を生きている姿を、皆さまにも感じていただき、この物語の世界に浸っていただけたら嬉しいです。今回、自分が演じる役については、物語の中で「この人が必要だった」と思ってもらえる存在でなければいけないと思っています。そのためには、どういう女性として存在したらいいのか、ということをたくさん考えながら向き合ってきました。また、今回は朗読劇という形だからこそ、言葉だけで伝える難しさや、その奥深さをお稽古中から強く感じていました。ただ座って読むだけではなく、映像や演出も重なりながら、観ている皆さまがどんどん物語の中へ入り込める作品になっていると思いますので、ぜひこの世界観を一緒に体感していただけたら嬉しいです。
橘花梨
今回、朗読劇ではあるんですけど、改めてすごく“演劇”だなと感じています。ひとつひとつの言葉を大切に、時には大胆に届けながら、お客様にもたくさん想像して楽しんでいただけるように、自分自身も最後まで楽しみながら向き合っていきたいと思っています。私が演じる朝美にとって、直貴との恋愛は人生の中ですごく大切な思い出になるものだと思っています。幸せな瞬間はしっかり幸せに描きながら、傷つけ合う部分も含めて丁寧に作っていきたいと思っています。また、今回の朗読劇では原作にはないラストシーンも描かれています。朝美自身の成長や、直貴の背中を押せる存在としての姿も含めて作り上げてきたので、その部分にも注目していただけたら嬉しいです。
溜⼝佑太朗(ラブレターズ)
今回、五関さんの“相方役”ということで、稽古中から役作りとしてずっと五関さんのことを“相方”と(裏で)呼びながら、この1週間やってきました。なので、コンビネーションもかなり仕上がっていると思います。コントシーンもありますので、ぜひそこにも注目していただけたら嬉しいです。五関さんは本当に達者で、すごくやりやすくてありがたい存在です。今回Wキャストで松永くんともやっているんですけど、僕の中では同じくらいのクオリティでコントをやっているつもりだったんです。でも塚本さんからは、「松永くんの時はスタイリッシュなコント師だけど、溜口さんが入るとギャグ漫画になる」と言われまして(笑)。なので、お客様には“青年誌版”と“コロコロコミック版”の両方を楽しむ感覚で観ていただけたら嬉しいです。
松永勝忢(十九人)
僕も稽古期間中は、五関さんのことを(裏では)“バディ”と呼ばせてもらっていました(笑)。普段はお笑いライブに出演することが多いので、こういった舞台作品に参加させていただけること自体、本当に光栄ですし、最初はすごく緊張していました。でも、皆さんが本当に和気あいあいとした空気を作ってくださるので、楽しく参加させていただいています。また、溜口さんとは人としての雰囲気も全然違うので、どんな仕上がりになるんだろうと思いながら稽古していました。ただ、キングオブコント優勝者でもある方なので、「自分も頑張らないと」と思いながら向き合ってきました。それぞれ違った魅力があると思いますので、皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいです。