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2026年5月から8月にかけて、東京・東急シアターオーブ、大阪・梅田芸術劇場メインホール、福岡・博多座にて、新作ブロードウェイミュージカル『BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル』が上演される。『PRETTY WOMAN The Musical』『キンキーブーツ』の演出を手掛けたジェリー・ミッチェルの最新作として、ブロードウェイから日本に初上陸する。

1930年代に誕生し、今なお世界中で愛されるキャラクター「ベティー ブープ™」。本作は、白黒アニメの世界から現代ニューヨークへと飛び出した彼女が、新たな仲間たちとの出会いを通じて「自分らしく生きること」の意味を見つけていく、心躍るストーリーだ。

主役のベティーブーブを演じるのは、元宝塚歌劇団・星組トップスターの礼真琴。宝塚時代は、歌・ダンス・芝居の三拍子そろったトップスターとしてファンを魅了してきた礼。本作は、宝塚退団後の初舞台となる。

5月27日の初日を前に、開幕前会見が行われ、礼真琴、松下優也、水江建太、大澄賢也、東山義久、柚希礼音、ジェリー・ミッチェル(演出)が登壇した。完成度の高い「ベティーちゃん」姿で登場した礼に注目が集まる中行われた会見の模様をお伝えしよう。

――『BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル』はブロードウェイで誕生していますが、日本版ならではの特徴は何ですか?

ジェリー:(登壇者に向けて)この人たちが特別です。全員素晴らしいですし、(一人ひとりに向けて)スター、スター、スター…全員スター!素晴らしい才能に感謝の気持ちでいっぱいですし、8週間ご一緒させていただいていますが、毎日が喜びです。

ジェリー・ミッチェル

ジェリー・ミッチェル

――礼さんは、宝塚歌劇団退団後、初めての舞台となります。

礼:ありがとうございます!(登壇者全員が拍手)

――今日初日を迎えますが、今のお気持ちはいかがでしょうか?

礼:本当に緊張しておりますが、共演者の皆さんがスペシャルな方ばかりで、その方々と一緒に稽古する毎日のほうが緊張していたので、今日は思い切り楽しみたいと思っています。

礼真琴

礼真琴

――本日の衣裳をご覧になった皆さんはどんな感想を持つと思いますか?

礼:きっとみんなびっくりするだろうなって思っています!

――宝塚時代とは違う雰囲気の稽古場だったと思いますが、いかがでしたか?

礼:男役芸が出ないようにという必死な思いがありました。でも皆さんのおかげでどんどん場になじめていけましたし、持ち上げていただいたおかげでここまでこれました。本当にハッピーな稽古場だったと思います。

――稽古中、一番楽しかったことと苦労したことは?

礼:毎日楽しかったのですが、舞台に立って映像と照明と音響と全てが合わさった時のワクワク感はやっぱりすごいです。楽しいと感じる瞬間が今も続いてます。

苦労したのは全部ですね。生まれ変わった気分で演じているので、声の出し方も仕草も動き方も、カンパニーの皆さんからいっぱい盗んで、ここまできました。苦労したけれど、それも幸せな時間だったと思います。

――礼さんといえば「筋肉」が持ち味ですが、筋肉もしなやかなものに変化していると感じます。トレーニングも相当努力されたのではないですか?

礼:ありがとうございます。その通りですね。まさに今頑張っている最中です。博多の千秋楽まで努力し続けたいと思います。

――ドウェイン役のお二人は(宝塚退団後)礼さんの初めての恋のお相手となりますが、一緒に演じてみていかがでしたか?

松下:最高に楽しいです! 男として、礼さんに「そこちゃうんちゃう?」と突っ込まれないように一生懸命頑張りました(笑) そしてちえさん(柚希の愛称)に色々とアドバイスをいただきました。

柚希:とんでもないです!!

――礼さんが、ついリードしてしまうということはありましたか?

柚希:案外そういうところがなかったので、すごいなと思いました。

礼:あら! お二人ともリードが上手なので、ありがたいです。

松下:ありがとうございます!

水江:僕は、リードされそうになっているかなと思いました(笑)。

礼:失礼いたしました!(一同笑い)

水江:(笑)本当にいろいろなことを勉強させていただいて、毎日明るく稽古できたので、すごく幸せでした。

(左から)水江建太、松下優也

(左から)水江建太、松下優也

――大澄さんと東山さんは、今回はおじいさん役ということですが……?

大澄:僕はジェリー・ミッチェルさんの作品に出たいとずっと思っていました。今回この作品、そしてジェリーが8週間舞台稽古を見てくださって、ディレクション・振り付けを受けることができました。毎日が本当に幸せで、かけがえのない宝物になりました。

東山:こんな素敵な衣裳で皆さんの前に出るのは初めてなので、いささか緊張しています。大澄さんもおっしゃいましたけど、ジェリーさんのハッピーオーラが全部、音楽、舞台、演出全てに注ぎ込まれている『BOOP! The Musical ブープ!ザ ミュージカル』に参加できて、不安なこともありましたが、(大澄)賢也さんのご指導もあり、ここまでこれたのは、本当に嬉しいです。

――大澄さんからは、どんなアドバイスがあったんですか?

東山:「全部俺の真似をしろ」って言われました(一同爆笑)。

大澄:それはジェリーが全て僕に(振付を)つけてくださったから…(笑)。「ジェリーマジック」といわれていますが、この作品、みんなにジェリーが魔法をかけてくれました!

――柚希さんも今回のような役は初めてだと思いますが、演じてみていかがでしたか?

柚希:ジェリーさんが見せてくださる振りは全部真似したくなるくらい素敵だったので、全部真似しました(笑)。日本版で新たに振付を増やしてくださったので、そこも見どころの一つとして楽しんでいただけたらと思います。ジェリーさん自らが、8週間毎日、深く教えてくださったことは宝物になりました。

柚希礼音

柚希礼音

――ジェリーさんは、この3人(礼・大澄・柚希)に振付をした理由は何かありますか?

ジェリー:もともと私は宝塚ファンなんです。今回この2人とご一緒して、何をお願いしてもできちゃうので、本当にすごい才能だと思いました。

彼(大澄)は僕と同世代ですが、僕よりダンスが上手いんですよ。本当に素晴らしいダンサーです。彼らと一緒にクリエーションしたかったから、今回日本に来ました。初めてこの作品をニューヨークの外で作っていますので、このカンパニーならではの『BOOP!』にしたかったんです。たくさんの喜びあふれる舞台になったので、ご覧いただければ分かると思います。

――礼さんと柚希さんのお二人が並んでいる景色にグッとくる方もいらっしゃると思いますが、いかがですか?

柚希:グッときております!  感無量、大歓喜、礼真琴ちゃんの宝塚退団後、初のミュージカルに関われることができて感動しております。伸び伸びと公演できるように、みんなで支えていきたいと思います。

礼:ありがとうございます!

(左から)礼真琴、 柚希礼音

(左から)礼真琴、 柚希礼音

――礼さんにとってはかなり心強かったんじゃないですか?

礼:ちえさんがいてくださることで、ここまで元気にこれましたし、この場を借りてお礼を申し上げたいです。ありがとうございます。

柚希:(恐縮しながら)いえいえ! 舞台上ではなかなか会えないので、やっと会えた喜びをその場で爆発させたいと思います。

――具体的に柚希さんに教えてもらったことはありますか?

礼:ちえさんにはその都度「質問があります!」と言ってたくさんお伺いしました。明日は何を着るんですか?  持ち物は何ですか? とか……

(一同笑い)

柚希:「この時はお化粧するんですか?」とか、初歩的な……ね!

――着るものもアドバイスしてもらったんですか?

礼:ベティちゃんはずっとミニスカートをはいているので、決意を固めて行ったことのないお店でミニスカートをいっぱい買いました。この先、そのミニスカートをお見せできる機会があるかは不明ですが……。

――柚希さんから見て、ベティーちゃんを演じる礼さんはいかがでしたか?

柚希:宝塚退団後、女性として、アニメのベティーちゃんとしても演じているし、声の高さも素晴らしい。もう何もかも素晴らしいです。

礼:ありがとうございます!  今までなかなかお見せすることがなかった部分がこの作品で出ていると思います。見てくださったファンの方がどう思ったか、ぜひ聞きたいですね。私自身はだいぶ慣れてきましたが、ミニスカートにはソワソワしてます(笑)。

――(礼が扮するベティーは)まさにアニメから飛び出してきたようないで立ちでいらっしゃいます。歌・声・しぐさ・ダンス、すべてが作り込まれていると感じました。ご自身が特にこだわった点は何ですか?

礼:ジェリーさんから、稽古中ずっとカートゥーンらしさ、アニメらしさというのをアドバイスいただいていました。最初はベティーのアニメから始まるんですけど、そこからグランピーと一緒にお芝居して、ドウェインに出会って……というくだりで、もっとアニメらしさが出たらいいなと意識しました。そして2幕に入り、だんだんリアルな心が芽生えていく様子も大切にしたいと思っているところです。

――90年くらい前に誕生したベティーちゃんが、今なお愛されているのは、どういうところにあると思いますか?

ジェリー:興味深いですよね。日本の方もベティーブープが好きですよね。ベティーブープのウェブサイトがありますし、稽古場にも見たことがないベティーブープのグッズを着てくる人がいます。ベティーブープは強いし、自分が信じるもののために立ち上がるから、みんな好きなのだと思います。そういうところもこの舞台で表現したいです。

――キャストの皆さんにお伺いしますが、ここは見逃さないでほしいというところを教えてください。

礼:本当に全部なのですが、今回アンサンブルの皆さんがとにかく歌って踊って動き回って、パワフルにこの作品を盛り上げてくれています。いろいろなところに見どころがあり「目が足りない!」と思ってもらえる作品なので、隅々まで観ていただきたいです。何回も劇場に来て、今日はここを観よう、あそこを観ようと楽しんでほしいです。

松下:いっぱいありすぎるけど!!(礼から「声を張っているな~」とツッコミが入る)どのシーンも見逃せないですし、釘付けになると思います。でも一つあげるとするなら、2幕の後半、ベティーのソロナンバーがとても大好きです。毎回すごく感動するし、それを皆さんにお届け……残念ながら僕はお届けできないですけども、礼さんが素晴らしいので、観ていただけるのがすごく楽しみです。

松下優也

松下優也

水江:僕は演出ですね。何かが消えたり現れたり、劇場に入って場当たりで稽古させていただいた時に客席から見ていたんですけど、驚きがたくさんありました。「これがジェリーマジックか」と思いましたね。観ていて楽しくて、あれをお客さんにも楽しんでいただきたいです。

水江建太

水江建太

ジェリー:作品に出演している彼らひとり一人を観ることが何よりも大事だと思います。本当に素晴らしいナンバー・ダンスナンバーをそれぞれ持っています。ディヴィッド・フォスターとスーザン・バーケンヘッドの曲が素晴らしいんです。『キンキーブーツ』も『プリティ・ウーマン』も日本で上演していますが、この作品の曲はトップだと思います。ぜひ楽しみにしていてください。

大澄:ジェリーが全部言ってくださいましたが、やはり僕はダンサー出身なので、ジェリーの振付を踊っているアンサンブルチームのチームワークを楽しみにしていただけたらと思います。

大澄賢也

大澄賢也

東山:全部大澄さんが言ってくださいましたが(笑)、僕もダンサーから始めて、今ここにいます。この作品で特に素敵でいいなと思うのが、最後にオールキャストで披露するナンバーです。ベティーとドウェインから始まるのですが、そこのトリック・演出が僕はめちゃくちゃ好きなんです。きっと大きな見どころの一つになると思います。

東山義久

東山義久

柚希:ベティーちゃんはスターだけど何かが足りないのかな……と思っています。それがいろいろな愛によってカラフルになり花開くので、すごく感動して見ています。礼真琴のファンの方々は、ベティーちゃんと重ね合わせて観る方もいらっしゃると思います。愛に満ちた時のベティーちゃんを演じる礼真琴が輝き出すので、その様子を見ていただけたらと思います。

最後、ファンに向けてのメッセージを求められたジェリーは「FULL OUT!(全力で!)」と一言だけ放ち、それに続いて登壇者全員が「FULL OUT!」と気合いを入れ、会見は終了した。 

取材・撮影・文:咲田真菜