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2026年6月~7月に東京・大阪にて上演される舞台『俺もそろそろシェイクスピア・シリーズ コテンペスト』。本作で舞台初主演を務める小手伸也が5月末、大阪市内で記者会見を開いた。会見の模様が到着した。


『コテンペスト』はイギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピア原作の『テンペスト』を劇作家の村上大樹が設定を現代に置き換えて大胆に翻案したコメディ。原作は、ミラノ大公の地位を追われたプロスペローが、無人島を舞台に魔術を操り妖精の協力を得ながら自分を陥れた敵たちに繰り広げる復讐劇だが、『コテンペスト』では無人島を現代の老舗百貨店に置き換えているそうだ。

5月末から稽古が始まったということで、稽古場の雰囲気について小手はこのように語った。

小手「私が今回初主演という舞台なのですが、集まった俳優みなさんのキャラが強すぎて、すでに僕が主役を食われているような状況です(笑)。すごく多彩なキャストが集まってくださって、2.5次元ミュージカル出身のイケメン俳優から現役アイドル、元芸人、小劇場界の重鎮や技巧派、鈴木保奈美さんという正統派大俳優などと、かなりバラエティに富んだ出演者の中で、主演を張らせていただくというのは、大変光栄だなと思っていたのですけれども。稽古の段階で皆さんがやりたい放題の中、主演として物語を牽引することがこんなにも大変なのかと(笑)。食われてたまるものかと、今まで感じたことのない不安と葛藤の中、自分をなんとか奮い立たせている状態です(笑)。もしこのデッドヒートが成立すれば、かなり面白いものになりそうだという予感がします」

役どころについて聞かれた小手はこう語った。

小手「テンペストでは無人島が舞台ですが、今回は現代の地方老舗百貨店に置き換えまして、その百貨店の名前が『天平(てんぺい)ストア』。そのデパートの別館で全く人が寄りつかない、通称『無人島』と呼ばれているところに、原作でいうところの王様のプロスペローが流されるのと同じように、エリート社員がその別館勤務として島流しされるっていうお話で、私は主役のプロスペローにあたるところを演じるのだと思っていたんです。ですが、実は原作にはプロスペローを助けるエアリアルという妖精がいまして、その妖精の力を借りていろいろな復讐を企てるのですけれど、今回私が演じる内木弁慶という男が、通称「妖精おじさん」でして。要するに、左遷されたエリート社員に力を貸す妖精ポジションの役なんですよ(笑)」

最初に妖精だと聞いた時の感想を聞かれた小手は

小手「え、妖精?って聞き返しました。俳優を始めて30年近くになるんですけれども、シェイクスピアの戯曲に真正面から向き合ったことがないまま 50の節目を超えてしまった自分に何かこう物足りなさと言いますか、『ちゃんとシェイクスピアやってないな、このままでいいのかな』と表現者として一抹の不安と、やっぱり「そろそろ」できるのではないかという気持ちもありました。芸歴も積んできたし、いい年にもなったので、リア王とかマクベスとか、ああいう王様の役を朗々とやってみたいと思っていたところ、結局のところ妖精の役で、お祭り騒ぎのコメディになってしまいました(笑)」

「テンペストをもとにした現代作品がいっぱいある中で、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』というアニメがありまして、ガンダム・エアリアルっていうのが出てくるんです。私はプロスペローを演じる気満々だったんですけれど、『ガンダムもエアリアルやれるんだから小手君だってできるでしょ』って村上に言われて、まあ確かに僕はモビルスーツというよりは役者だし、できなくはない。ガンダムっていうアニメ界の一大アイコンと比較されて、もう強制的に飲み込まされたと言いますか飲み込んじゃったと言いますか…」

続けて、どんな舞台になるのかと聞かれた小手は

「こんなセリフ、鈴木保奈美さんに言わせて大丈夫なのかっていう心配するくらい、それぞれ出演者のファンの皆さんが想像したことがないようなハチャメチャぶりと言いますか、ぶっ飛んだキャラクターを皆さんが演じているのでそれだけでも一見の価値はあります。ファンの皆さんがそれぞれの推しに対して、新しい魅力を見つけられるような作品になると断言します。

『俺もそろそろシェイクスピア・シリーズ』って言うからには、そろそろシェイクスピア感を出さないといけない使命感もありまして、ところどころちゃんとテンペストではあります。なので、テンペストを知っている方も楽しめるようになっていますし、テンペストをよく知らない、演劇をあまり見ないという方も楽しめるような作品を目指して稽古しています。無人島を百貨店に置き換えるという斬新かつしっかりとシェイクスピアを踏襲していますよっていうのを見せながら、キャラクターが全員ちょっとおかしな人たちなので完全なるコメディですね。原作はもちろん喜劇一辺倒ではないんですけれど、もう本当に笑って楽しんでいただいて、劇場ならではの一期一会の楽しみ方、感動を体験してほしいです」

と話した。

最後に舞台の醍醐味について聞かれた小手は、

「お客さまの反応でお芝居が変わることが多いですね。『あ、今日のお客さんはすごく物語に集中されているからセリフを大事にしよう』とか、『今日のお客さんはめっちゃ笑いたがっているから、ちょっとアドリブを増やしていこう』とか。生の人間による生の表現を数メートル先で見る生々しさと言いますか、演劇でしか味わえない迫力、肌触り感を味わっていただきたいですね。映像では味わえない生の小手伸也、とれたての鮮度が抜群の小手伸也。ぜひ劇場で生の小手伸也を召し上がってください。美味しいですよ(笑)」と語った。

舞台『俺もそろそろシェイクスピア・シリーズ コテンペスト』は、6月27日(土)〜7月7日(火)本多劇場、7月17日(金)〜19日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。