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創刊40周年を記念して、漫画雑誌「アフタヌーン」が史上初の大型展示会を開催中だ。会期は2026年7月10日(金)~7月26日(日)。会場は、東京池袋・サンシャインシティである。

この『アフタヌーン40周年展』では、歴代人気作品の貴重な原画などが一気に公開され、作品世界を再現したスタチューやフォトスポットなども登場するという。“歴代人気作品”って、どこからどこまで……? と気になって展覧会公式サイトを確認してみたところ、参加予定作品のコーナーには『ああっ女神さまっ』『寄生獣』などの往年の名作から、『ブルーピリオド』 『メダリスト』など現在連載中の作品まで、実に82作品もの名前が連なっていた。しかも、それでもまだ一部らしい。大丈夫か。そんな盛りだくさんで、サンシャインシティははち切れないのか。

展示風景

展示風景

本記事では、開幕に先駆けて内覧会に参加したライターが会場の様子をレポートする。記事後半ではショップで販売される限定グッズ(豪華作家陣による描き下ろしイラストを使用!)にも迫るので、どうぞお見逃しなく。

キャッチコピーは「マンガ繚乱」!
時代別にたどる名作たち

三女神降臨スタンディ

三女神降臨スタンディ

まずは展示冒頭で来場者を出迎える、三女神降臨スタンディに注目を。眩しい景色をバックに、女神たちが今まさにフワリと舞い降りた姿が表現されている。振り仰ぐような絶妙な高さ・角度で設置されているのがポイントで、思わず「ああっ女神さまっ……」と声が出そうになる。

展示風景

展示風景

『ああっ女神さまっ』の展示コーナーでは、記念すべきベルダンディーの登場シーンや、水着シーンのカラー原画などを見ることができる。髪や薄いヴェールの表現が素敵なので、ぜひ近くで鑑賞を。

展示風景

展示風景

『寄生獣』のコーナーでは原画のセレクトに震えた。特に上の原画(火傷の痕が見えるシーン)は生々しい線の勢いがみなぎっていて、原画で見ることができてよかった、としみじみ思った一枚だ。

等身大ミギー

等身大ミギー

そして本展用描き下ろしイラストを立体再現した、等身大ミギー像がものすごく可愛い! 目玉も唇も皮膚のシワも、想像していたより10倍くらい精巧に造られていて感動した。これはファン必見である。

原画展示も、立体展示も、見どころだらけ

フォトスポット・カフェアルファ

フォトスポット・カフェアルファ

展示室内には、なんと『ヨコハマ買い出し紀行』のカフェ・アルファを再現したフォトスポットまで用意されている。こちらもクオリティが高く、実際にテラス席に座っての撮影も可能だ。原画の展示との合わせ技で、作品世界にたっぷり浸れる一角である。

展示風景

展示風景

本展では作品ごとに1〜10枚程度の原画が展示されており、それが40年ぶん絶え間なく続いていく。筆者にとっては、よく知っている作品、ちょっと知っている作品、全然知らなかった作品……と様々だったのだが、ストーリーを知らず数枚の原画を見るだけでも、絵のチカラに圧倒されるような作品がいくつもあった。たとえば『無限の住人』(恥ずかしながら未履修)がそうである。展示されている原画の中には鉛筆で描かれたものもあり、見応えが凄かった。

原画以外の展示も充実している。例えば2024年に上演された『ヴィンランド・サガ』の舞台で実際に使用された衣装をディスプレイしたコーナーや、『おおきく振りかぶって』の西浦高校野球部が勢揃いしたスタンディパネルなど、乞うご期待である。

繰り返しになるが、この展覧会では「アフタヌーン」の40年間を彩った80以上の作品が紹介されている。どれもすべて、作家や編集部が命を削って世に送り出したキラ星のような作品だ。鑑賞を経てそれを深く実感しているだけに、全作品に触れられないのが、とてもつらい。

このキャラに、会いたかった!

展示風景

展示風景

しかし、個人的に大興奮してしまった『臨死‼︎ 江古田ちゃん』にはどうしても触れたい。原画を見つめていると、旧友に会ったような感動で胸がいっぱいになった。愛読していた頃から20年が経っているというのに、どうして現在進行形でこんなに共感・爆笑してしまうのだろうか……
ちゃんと面白さが伝わるよう、原画の下にそっと写植を入れたバージョンも併せて展示してくれているところに、運営側の愛を感じる。

「菌」立体マスコット・原画

「菌」立体マスコット・原画

『もやしもん+』のコーナーでは、手描き原稿とともに13種類の菌たちの立体マスコットが展示されている。近くでよく見ると、それぞれのマスコットの下には同マスコットのミニ版がびっしり詰まったシャーレも用意されており、「かもされてる!」とニヤニヤしてしまった。菌たちもお変わりなさそうでなによりである。

アニメ・映画で愛される近年の人気作も

近年の作品の展示エリアでは、『ブルーピリオド』『メダリスト』といった作品に広めのスペースがあてられていた。『ブルーピリオド』の見開き原画はさすが絵画性が高く、グイグイと視線を持っていかれるようだ。

展示風景

展示風景

こちらは躍動感が半端じゃない『メダリスト』の原画。これを眺めているだけでもうちょっと泣きそうになってしまうのだが、会場にはさらに心ニクイ演出が用意されている。

「完走」スタンディパネル

「完走」スタンディパネル

それがこの、「完走」スタンディパネルである。いのり、いるか、光の印象的な「完走」シーンを表現したもので、赤いボタンを押すことでパネルに各選手の動きがひとつずつ灯っていく。まるで氷上の演技を見守っているかのような、胸が熱くなる演出だ。完走したあとにふっと消えてしまうのも、形のない芸術らしくてまた良きである。

40周年を祝う描き下ろしイラスト

40周年記念エリア

40周年記念エリア

40年を駆け抜けたのち、展覧会を締めくくるのは、本展の描き下ろしイラストを集めた展示コーナーだ。作家陣からの40周年お祝いコメントも添えられていて、ちょっとほっこりである。

展示風景

展示風景

一部の作品はデジタル作画ではなく手描きで仕上げられていて、ひときわ存在感を放っている。作家の手の動きを感じられる貴重な機会なので、繊細な色彩や筆使いを近くでじっくり鑑賞するのがおすすめだ。

グッズも繚乱!

本展のキャッチコピーは「マンガ繚乱」だが、それに加えて「グッズも繚乱」である。物販コーナーをうろうろするのが、まあ楽しいこと!

「直筆サイン入りA4キャラファイングラフ」各種 税込44,000円

「直筆サイン入りA4キャラファイングラフ」各種 税込44,000円

豪華作家陣による描き下ろしイラストは、直筆サイン入り額装版(¥44,000)で入手可能。ほか、お手頃なグッズにも使われているのでぜひ記念に手に入れたいところだ。

「複製原稿」「複製原稿セット」各種 税込2,200円

「複製原稿」「複製原稿セット」各種 税込2,200円

マンガの展覧会といえば、複製原稿は外せない。さすが40周年記念だけあってかなり種類豊富に揃えられているので、お気に入りの作品を探そう。

「メダリスト ミラーアクリルジオラマ」各種 税込2,420円

「メダリスト ミラーアクリルジオラマ」各種 税込2,420円

アクリルものの中で特に目を惹いたのがコチラ。フィギュアスケートの銀盤の世界をイメージした、台座部分がミラーになったアクスタだ。アイデア的にも物理的にも、光っている。

「宝石の国 アクリルミラー」各種 税込1,430円、「宝石の国 アクリルキーホルダー」各種 税込880円

「宝石の国 アクリルミラー」各種 税込1,430円、「宝石の国 アクリルキーホルダー」各種 税込880円

『宝石の国』のアイテムは、作家自らがデザインしたというこだわりの詰まった限定モノだ。キーホルダーやマスキングテープのほか、缶入りポストカードセットもうっとりするような美しさだったので要チェックである。

「湯呑み」各種 税込2,420円

「湯呑み」各種 税込2,420円

アフタヌーンきっての愛されマスコット(?)である、ミギーや菌類たち。様々なアイテムになっている彼らだが、特に気になったのは「湯呑み」である。ミギーが全力でドヤしてくるデザインも秀逸だし、雑菌まみれの湯呑みというのもシュールでとても良い。

Tシャツ 各種 税込5,500円

Tシャツ 各種 税込5,500円

これから始まる夏を彩るのにピッタリな、本展オリジナルTシャツも。セクシー可愛い『GUNSMITH CATS』Tシャツも欲しいが、個人的には『ヒストリエ』の「よくもだましたアアアア!」Tシャツがツボだった。着ていたら、周囲からなんとなく気を遣われそうである。

『アフタヌーン40周年展』会期は2026年7月10日(金)~7月26日(日)まで、東京池袋・サンシャインシティにて開催

「アフタヌーン」40年の歴史をたどるうちに、「そうだそうだ! 自分はこの作品が好きだったのだ!」という心の喝采が何度も湧き上がった。そしてまた、「なに、こんなすごい作品があったのか! 読まなくては!」という衝撃も同じくらい巻き起こった。本展は自分にとって愛しの作品と再会できる場であると同時に、未履修の名作との出会いの場だとも言えるだろう。とにもかくにも作品数が多く、興奮がつぎつぎと襲い来る、恐ろしい展覧会である。がっつり向き合う覚悟とグッズの軍資金を用意のうえ、ぜひ会場へ足を運んでみてほしい。

じっ……

じっ……

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取材・文・写真=小杉 美香