2026年11月29日(日)、浜離宮朝日ホールにて、世界的ヴァイオリニスト、オーギュスタン・デュメイによるヴァイオリン・リサイタルが開催されることが決定した。
この上なくエレガントなスタイルと究極の美音、情熱的な語り口で聴き手の心をつかんで離さないオーギュスタン・デュメイ。アルテュール・グリュミオーに師事した彼は、フランコ=ベルギー派ヴァイオリン楽派の偉大な継承者として世界にその名を知られている。
本公演では、長年共演を重ね、深い信頼関係を築いてきた最高のパートナー、上田晴子(ピアノ)を迎え、シューマンやブラームスによるドイツ・ロマン派の名作から、ドビュッシーやラヴェルによるフランス近代音楽の傑作まで、二人の卓越した表現力を存分に堪能いただける珠玉のプログラムをおくる。
今回のプログラムは、シューマンの『幻想小曲集』やブラームスの『スケルツォ』が描く、ドラマチックで深い情感に満ちたドイツ・ロマン派の作品から始まり、後半にはデュメイの真骨頂ともいえるドビュッシーのヴァイオリン・ソナタやラヴェルの名曲をはじめとする、フランス近代音楽の傑作が並ぶ。
オーギュスタン・デュメイ (C)Photo-ELIAS
デュメイが奏でる、絹のように滑らかで芳香にあふれた美音。その使用楽器は、伝説的なヴァイオリニスト、レオニード・コーガンが使用していた1743年製グァルネリ・デル・ジェズ。甘美でありながらも芯があり、多彩な表情を備えたこの名器は、デュメイの手にかかると、その豊かで厚みのある音色が豊かな表現のパレットとあいまって、尽きることのない魅力を放ちます。巨匠ならではの解釈と豊かな音楽性によって、それぞれの作品が持つ美しさを極限まで引き出す、贅沢な一夜を届ける。
上田晴子
ピアノを務めるのは、フランスを拠点に世界で活躍する上田晴子。デュメイと上田は長年にわたり共演を重ね、深い信頼関係を築いてきた。デュメイは1990年代にマリア・ジョアン・ピリスとデュオを組み、数々の名盤を生み出してきた。近年ではジョナタン・フルネルとのデュオをはじめ、互いの音楽を刺激しあう創造的なアンサンブルと繊細な対話に満ちた演奏として高い評価を得ている。 上田晴子とのアンサンブルにおいても、互いの呼吸を知り尽くした二人だからこそ生み出せる、緻密で緊密な掛け合いが大きな聴きどころとなる。ヴァイオリンとピアノが優雅に語り合い、時には激しく情熱をぶつけ合うような、心地よくもスリリングな極上の対話を楽しむことができる。
プログラムの最後を飾るラヴェルの『ツィガーヌ』は、卓越したヴィルトゥオジティ、輝かしく気品ある音色、そして古典的な節度を兼ね備えた演奏として非常に高く評価されている。かつてピリスとの共演により残された録音は、この難曲をきらびやかで高度な技巧を備えつつ、精緻に描き出した名盤中の名盤となっている。 本公演のステージにおいて、デュメイの艶やかな音色と上田の色彩豊かなピアノが一体となって生み出す、圧巻のフィナーレに期待しよう。