2024年11月9日(土)より世田谷パブリックシアターにて開幕する舞台『そのいのち』のメインビジュアル、新キャストのコメント、公演詳細が発表となった。
本作は、佐藤二朗がミュージシャンの中村佳穂の楽曲「そのいのち」(2018)にインスパイアされ執筆した作品。介護ヘルパーとして働く山田里見と、彼女の雇い主で障がいを持った相馬花とその夫・和清の穏やかな日々、そして、あることをきっかけにその穏やかな関係が徐々に狂い始めていく。「持つ者」と「持たざる者」の間にある埋めようのない「溝」を描く。
すでに、主演を宮沢りえがつとめることが発表されていたが、この度あらたに相馬花役(Wキャスト)に、第30回日本映画批評家大賞 新人女優賞、第75回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞を授賞し、2020年公開の映画『37セカンズ』にて主演を務めた佳山明と、ドラマ『真ん中のふたり』(NHK/24)にて主演を務め、5月に放送された『%(パーセント)』(NHK)に出演し注目を集める上甲にか の出演が決定。その他出演者に、鈴木福の弟で、ドラマやバラエティなど益々活躍の場を広げる鈴木楽や今藤洋子、本間剛と佐藤二朗が信頼を置く実力派が揃った。
追加キャスト発表にあたり、佐藤二朗、佳山明、上甲にかのコメントが到着した。
佐藤二朗(相馬和清役・脚本)コメント
最初はハンディキャップを持たぬ女優さんにお願いするつもりだった。なのに、佳山さん、上甲さんにオファーした理由はいくつもある。
差別なく共生できる世界を?社会的意義?負を力に変えて欲しい?彼女たちの「演技をしたい」という熱に心が動いた?
全部、その通り。しかし、どの理由よりも強い理由がある。
「作品のために」。
荒波、承知。しかし座組全員一丸となり、この荒波を乗り越えたい。車椅子の二人と共に。
「作品のために」。
きっと僕らの存在価値は、そこにのみ宿る。
佳山明(相馬花役)コメント
この作品に参加させていただけること、すてきな方々とご一緒させていただけること、大変光栄に思います。
“ いのち ” というメッセージに魅了されました。
みなさまの助けをお借りして、ほんのわずかでも灯りとなりますよう、<相馬花>を一生懸命生きたいと思います。
上甲にか(相馬花役)コメント
今、とてもドキドキしています。二朗さんから頂いた脚本で、私は相馬花と出会いました。この物語から戸惑いを覚えたことは事実です。しかし、確かに生きている花を前に迷いはありません。全身全霊で花と共にいのちを燃やしていこうと思います。そしてこの舞台は私自身にとって、人生最大の挑戦です。宮沢りえさんをはじめとする共演者の方々と、「そのいのち」に誠心誠意向き合ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。