大人気のコビトカバ「ムーデン」が1歳を迎えたタイ・チョンブリ県のカオキアオ・オープン・ズーで7月21日、「ムーデン」が脱走したという想定で緊急対応訓練が実施された。訓練にはムーデンのマスコットスーツを着用した職員が参加し、園内を“暴れ回る”というリアルな演出が取り入れられた。
動物園の投稿した訓練の動画には、逃げる人に“ムーデン”が襲いかかる様子が映っている。防護盾を持った警察役が助けに入ると後退りし、警察を警戒しながら、園内を徘徊する“ムーデン”。
カメラマンに体当たりを試みたり、餌に釣られたかと思いきや警察役に襲いかかったりと、やりたい放題だ。
訓練では襲われた人の手当てするシーンもあった。
“ムーデン”が最終的に、“麻酔銃”で撃たれ、うつ伏せに倒れ込んだところを捕獲。たんかで車内に運び込まれた。
Bangkok postによると、この訓練は、動物の脱走という緊迫したシナリオを想定し、実際に発生した場合の指揮系統・エリア封鎖・応急処置・再収容といった一連の対応を確認することを目的としているという。園内全体の安全体制の強化に加え、来園者への安心感の提供も狙いの一つだ。
本物のムーデンは今月1歳を迎えたばかりで、訓練中は安全な場所で休んでいた。
園長のナロンウィット・チョッチョイ氏は、Bangkok Postに「このような訓練所はけがや死を防ぐために欠かせません。スタッフが自信をつけ、予期せぬ状況に十分に備えているのだと来園者の安心してもらうための助けになります」と話している。
