楽しいニュースをまとめてみました。

正社員がキャリア構築を考える上で欠かせない、昇進や昇格。

役職の変化は新たな業務経験やスキルを獲得できる一方で、責任の増大やワークライフバランスの変化などの観点から、一歩を踏み出せない働き手も多いのではないだろうか。また働き手不足の現代、企業にとって管理職などを目指す意欲的な人材の育成が欠かせない

そうした中、人材情報サービスや生活情報メディアなどを展開する総合情報サービス企業「マイナビ」は、正社員就業中の10~70代の男女を対象に「管理職のキャリア意識と昇進意欲に関する調査2025年版」を実施した。調査結果を一部抜粋して紹介する。

昇進・昇格後の役職に満足している割合は?

昇進・昇格の意欲について、正社員全体の昇進・昇格意欲は46.2%で半数弱となった。役職別では「課長級(61.1%)」が最も高く、次いで「部長級(59.0%)」、「係長・主任・職長級(57.8%)」、「一般社員(41.0%)」が続く結果となった。部下の有無別では、部下のいる管理職の昇進意欲は63.6%にのぼり、部下のいない管理職と比べて高い傾向がみられた。

昇進・昇格の意欲昇進・昇格の意欲

昇進・昇格を望む理由では、全体の「給与を上げるため」が最多の72.9%で、特に部下のいる管理職では同様の回答が78.7%にのぼった。また、部下のいる管理職では「自己成長のため」「理想のキャリアを築くため」「責任の大きな仕事にチャレンジしたいため」が、一般社員や部下のいない管理職より約10ポイント高く、昇進やキャリア構築に対する視野の広さや、より多様な目的意識がうかがえる。

昇進・昇格の印象昇進・昇格の印象

続いて、自身の現在の役職への印象を聞いたところ、昇進・昇格して「良かった」と回答した管理職は全体で92.5%となった。

昇進・昇格して良かったと思う理由について、「昇進は良いことだった」という回答が最も多かった課長級(93.8%)にしぼって見ると、「報酬面のメリット」が40.0%となった。上下の役職から板挟みにされやすい印象の中間管理職だが、納得感の高い報酬を獲得することで、役職への満足感も高まるようだ。

一方で部下のいない課長級では、部下のいる課長級と比較して特に「意思決定に関与できる」「仕事の達成感が増した」「リーダーシップスキルが向上した」という項目が10ポイント以上低い結果となった。

昇進・昇格後の「自己評価」と「他者評価」が最も低い役職は?

続いて、管理職における自分の能力や可能性などの「自己評価認識」と「他者評価認識」を組み合わた「評価認識」を調査した。

認識評価は、自己評価も他者評価も高いと認識している「高評価一致タイプ」、自己評価も他者評価も低いと認識している「低評価一致タイプ」、他者評価は高い認識をもつが自己評価は低い「他者評価先行タイプ」、自己評価は高いが、他者評価は低いと認識している「自己評価先行タイプ」の4タイプに分類される。

「自己評価認識」と「他者評価認識」を組み合わた「評価認識」「自己評価認識」と「他者評価認識」を組み合わた「評価認識」

全体では「低評価一致タイプ」が47.8%で最も高く、次いで「他者評価先行タイプ」が23.3%と続いた。

役職別にみると、課長級において「低評価一致タイプ」が51.9%と半数を超え、「他者評価先行タイプ」では全体(23.3%)より5ポイント以上低い16.3%にとどまった。課長級では「自分は他人からあまり評価されていない」と感じている人が他の役職よりも多く、そうした認識が自己評価にも影響している可能性がうかがえる。

仕事上における周囲からの助力仕事上における周囲からの助力

さらに仕事上における周囲からの助力(支援・サポート)について聞いたところ、全体の79.2%が「他者からの助力を求めており、助力を得られている」と回答した。役職別では部長級が86.5%と8割を超えるのに対し、課長級では75.5%にとどまり、役職によって支援環境に差が生じているようだ。

今回の調査結果に関するコメントにおいて、マイナビキャリアリサーチラボ主任研究員の関根貴広さんは「組織内での昇進・昇格がキャリアアップの象徴であり、部下なしでの昇進・昇格も定着施策の一環として実施されてきましたが、働き方やキャリアの多様化が進む現在では、その在り方が見直される時期に来ているのかもしれません」と話しており、企業が今後、昇進や昇格について捉え直す必要性について提言している。

…クリックして全文を読む