ka-yu THE LIVE-January 2026-
2026.1.21 (Wed) UMEDA CLUB QUATTRO
2025年、50歳のka-yuは精力的に活動してきた。1月21日、50歳の誕生日に地元大阪でのライブを大成功で終え、2月から5月にかけては4ヶ月連続でシングル「ひとりじゃないから」「最後のKiss」「Motto!」「紫陽花」をリリース。それに伴って5月から8月は4ヶ月連続でワンマンライブを完遂。9月から11月はアコースティックライブを、そして12月12日に50歳最後のライブ『ka-yu THE LIVE -December 2025-』を東京・SHIBUYA REXで行うという、実にパワフルなスケジュールでファンを喜ばせた。
そして2026年1月21日(水)、大阪・梅田CLUB QUATTRO。ka-yuは51歳の誕生日に再び大阪の地に降り立った。49歳の誕生日に本格的にライブ復帰して以来、誕生日ごとにka-yuとしての節目を迎えている気がして、誕生日以外の特別な意味合いが付加されていくようだ。この日のサポートミュージシャンは、もはやka-yuの家族と言える原田喧太(Gt)、Kyrie(Gt)、CHARGEEEEEE…(Dr)。盤石信頼のメンバーだ。
ロビーには今年もファンから贈られたお花やパネルが届いていた。インスタグラムのフィード投稿画面を模したものや、ka-yuの歴代ジャケットや写真を使用した巨大パネル。いずれもふんだんに詰め込まれたお祝いの気持ちと愛情が伝わってきた。
定刻になり、フー・ファイターズの「Asking For A Friend」をSEにバンドメンバーとka-yuが現れると、オーディエンスは両手を上げて歓喜する。ka-yuはJanne Da Arcのベーシストとして活動していた頃から松本和之名義、ソロプロジェクト・DAMIJAWとしても音楽活動を行ってきた。セットリストはいつものように、それぞれの名義で書いた楽曲たちを織り交ぜていくスタイルだ。
1曲目は「AOBUSA」(DAMIJAW)。重厚なアンサンブルを爆音で響かせると、勢いに乗って「ダーミー城の吸血悪魔が愛したマリア(泣)」(DAMIJAW)、昨年リリースしたシングル「Motto!」(ka-yu)、ドライブ感満載の「BREAK OUT」(松本和之)を連続で叩き込む。ユニゾンする原田とKyrieのギター、すさまじい手数のCHARGEEEEEE…のドラム、よく動くka-yuのベースライン。ハイレベルな演奏力はいつ観ても圧巻。フロアも早速ヘドバンでひとつになる。
ka-yuは「今日すごい寒いよね。そんな中お越しいただきましてありがとうございます」と寒波による天候を心配しつつも感謝を述べ、昨年秋のアコースティックツアーで披露した新曲「demo003」(ka-yu)をバンドバージョンでプレイ。メロディアスなギターリフに乗せて、優しい歌声と祈りのような歌詞を丁寧に響かせた。
続けてバラード曲「I LOVE YOU」(ka-yu)、2007年に松本和之名義でリリースした音源『Solid Beat』に収録の「Wherever」、名曲との呼び声も高い「紫陽花」(ka-yu)を連投。オーディエンスは集中力高く、美声に耳を傾けていた。
MCでka-yuは「私も51歳を迎えました。皆さんのおかげです。51歳も大阪で迎えられるとは思っていなかったので良かったです。産んでくれた両親には感謝ですけど、結局人間は1人では生きていけないんだなと実感しました」と語り、メンバー紹介へ。原田は1年前のMCで食べたと言っていた「白い天津飯」のネタから天津飯トーク。今年はka-yuが醤油ベースの天津飯を楽屋に用意したそうで、原田は「美味しいね」と満足気だった。
Kyrieは大阪の美味しいものの話から「今日はこれが食べたい」という時に混んでいたら飲食店に並ぶかどうか、またka-yuの衣装の話題にまで発展した。昨日インドから帰国したというCHARGEEEEEE…は「帰ってきたぜー!」と咆哮。インドでのトラブルやお土産話で大盛り上がり。和気藹々と進んだMCは、楽しすぎてなんと20分にも及んだのだった。本当に仲の良いメンバーだ。
後半戦はギアを上げて、鋭いキメがクールなロックチューン「薔薇の棘」(DAMIJAW)、切なくも情熱的な「最後のKiss」(ka-yu)、ka-yuの5弦ベースで一段とエネルギーを増した「ダーミー城の吸血悪魔を愛したダリア(哀)」(DAMIJAW)で急上昇! 本編最後は「I fear silence」(DAMIJAW)を重々しくブチ込んだ。全身全霊で弾かれるサウンドに呼応してオーディエンスもヘドバン! フロアは今日一番の熱量で激しく燃え上がった。
アンコールに応えて再びステージに現れたka-yuは、6月に初のフルアルバムをリリースすること、2月に三重で、3月に栃木でアコースティックライブを、さらに6月26日(金)に東京・新宿ReNYにてサポートメンバーを一新して『ka-yu THE LIVE -June 2026-』を行うことを発表した。アルバムはka-yuとしての2年半の歩みを凝縮した集大成でありながら、新しい表現にも挑戦しているという意欲作。一体どんな表現が生み出されているのだろう。
アンコールでは上質なメロディーと歌声が際立つ新曲の「That day」(ka-yu)をじっくり聴かせると、「最後は首が取れるまで頭振れ!」と盛り上がり必至の「Angel, you're not a devil」(DAMIJAW)を超絶爆音で攻めまくる。ka-yuは甘い歌声を届けながらもダウンピッキング奏法でヒリヒリしたサウンドを解き放った。「サンキュー大阪ー!」と晴れやかな表情でステージを後にするka-yu。
興奮さめやらぬフロアからは、直前のMCの流れを汲んでダブルアンコールを求める「欲しいコール」が発生。しばらくして「ほんとに欲しいコールくると思わなかった!」と大喜びのメンバーがステージにカムバック。ラストは昨年同様、ka-yuのベースラインがイントロで炸裂する「MESS」(DAMIJAW)でフィニッシュした。
「気をつけて帰ってね! またライブでお会いしましょう!」と笑顔で手を振るka-yuになおも「欲しいコール」が送られ、CHARGEEEEEE…が「“欲しい”を5回言ったらka-yuが愛してるって言うから」と提案して締めることに。ka-yuは照れながらも「I LOVE YOU」とファンにとびきりのサプライズ。言わずもがな、フロアには悲鳴にも近い歓喜の声が響き渡ったのだった。
終始あたたかな空気の中で終了した51歳の誕生日ライブ。この日ka-yuは、はっきりと自身が次のフェーズに進むことを示唆した。これからさらにソロアーティストとして進化し、表現も深化していくのだろう。「ka-yu 第2章」の始まりを楽しみにしていよう。
取材・文=久保田瑛理 撮影=TOSHIO KAWABATA