『エリザベート』、『モーツァルト!』を手掛けたミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)、小池修一郎(演出・訳詞・修辞)がタッグを組んだ歴史ロマン大作『レイディ・ベス』が、8年ぶりに開幕する。本作は、約45年にわたって英国に繁栄をもたらした女王・エリザベス1世の半生を大胆な解釈で描くミュージカル。2014年に世界初演を迎え、2017年に再演、2022年にはスイスでの上演を果たした。
初日を前に、レイディ・ベス役の奥田いろは、小南満佑子(Wキャスト)、ロビン役の有澤樟太郎、手島章斗(Wキャスト)、メアリー・チューダー役の丸山 礼、有沙 瞳(Wキャスト)による囲み取材が行われた。
(左から)小南満佑子、奥田いろは
ーー初日を前にした思いや意気込みを教えてください。
奥田:数日前から劇場でお稽古をしていますが、衣裳やセット、照明、オーケストラなど全てが豪華で、客席で見ていてもすごく楽しいです。お稽古期間ずっと頑張ってきたので、あとは自分を信じていきたいです。
小南:2ヶ月間お稽古をしてきましたが、毎瞬間がやってきてしまった感覚がすごく強いです。カンパニーの皆さんと共に、2026年版『レイディ・ベス』をお届けするのが楽しみです。
有澤:気合い十分といったところでしょうか。これまでの公演が本当に素晴らしく、待ち望んでいる方がたくさんいらっしゃると思うので、なんとしても期待を超えないといけない、真摯に作品を届けなければいけないと稽古を頑張ってきました。素晴らしいキャストの方々を超えるというとおこがましいですが、2026年ならではの色がしっかり出る作品ができたと思うので、皆さん楽しみにしてください。
手島:劇場に入り、衣裳を着てからの場当たりで気づくこともたくさんありますし、本番に向けてまだまだできることはあると感じています。でも、本番が楽しみでワクワクしている気持ちが一番なので、ロビンとして自由気ままに楽しみたいと思います。
丸山:初めてのミュージカルで、いろんなものが新鮮に見えますし、「こんな自分もいるんだ」という気づきもあります。『レディ・ベス』のDVDを繰り返し見てきた自分が『レイディ・ベス』の世界にいるのが信じられなくて、小池さんや先輩方からたくさんのことを教わってきました。自分が普段ミュージカルなどを見ている舞台にたてることにワクワクしています。お客様にも楽しんでいただけるよう、自分の緊張はどこかに置いて、心から楽しむつもりで挑みたいです。
有沙:お稽古から今日まであっという間ですが、長かったようにも感じます。みんなが「良いものにしたい」という気持ちで一日一日のお稽古に取り組んできたからこそ、すごく濃い毎日を過ごすことができたと思っています。劇場に入ってからも、裏方の皆さんがたくさんの愛を持って作品に携わってくださっているのを感じますし、ここにいないキャストの皆さんにもすごく助けていただいています。千秋楽まで、お客様に素敵な舞台をお届けできるよう頑張りたいです。
有澤樟太郎
手島章斗
ーー8年ぶりの再演となりますが、2026年版の見どころはいかがでしょうか?
奥田:脚本や歌詞がガラッと変わっていて、皆さんが見るときに感情移入しやすくなったと思います。歴史物なので、「難しそう」「お勉強して行った方がいい?」と聞かれることもありましたが、いい意味でラフに見ていただけるのかなと。登場からラストまで目が離せないので、全部目に焼き付けていただきたいです。
小南:今日着ているベスのお衣裳は新たに作られていて、総シルクの生地をスタッフの皆さんが手染めしてくださったんです。我々はもちろんアンサンブルの皆さんにも、デザイナーさんが細部までこだわった繊細で豪華で素敵なお衣裳を作ってくださっています。こういった歴史物ではドレスやカツラもすごく大切なピースになるので、皆さんが針と糸を持って駆け回ってくださっています。音楽も海外チームの皆さんが来日してブラッシュアップしてくださいましたし、みんながより良い作品を目指して魂を込めています。私たちが『レイディ・ベス』というタイトルロールを務めさせてただきますが、それぞれの役が煌びやかで、熱のこもった人生を歩んでいます。細部にわたってお楽しみいただけたら幸いです。
有澤:見どころはなんといってもタイトルロールのお二人だと思います。お二人とも初主演ということで気合が違う。ポスターを見た時から眼光の鋭さにびっくりしましたが、実際の稽古でもお二人とも必死で食らいついていますし、それぞれ違うベスが生まれています。ロビンとしてはすごくワクワクするし、「このベスに影響を与えたい」と思わせてくれるお二人です。
奥田いろは
小南満佑子
ーーお話に出たように初主演のお二人ですが、大変なこと、お互いに助け合ったことなどがあれば教えてください。
奥田:樟太郎さんがおっしゃった通り、同じ台本をいただいているのに、全然違うベスが出来上がっていて、「そういう解釈もあるんだ」とすごく勉強になったし刺激を受けました。
小南:大変なお役をいただいた中で、二人三脚でお稽古してきたので信頼感がすごく大きいです。本番が始まるとなかなか会えなくなってしまうのが寂しいですが、常に二人で千秋楽まで走り切りたいです。
奥田:大変だったこととしては、今までに感じたことのないプレッシャーや責任を感じました。素晴らしい皆さんの中で、物語の中心としてしっかり立たなければいけないので。
小南:そうですね。小池先生ともお話ししましたが、素晴らしいキャストの皆さんがいらっしゃる中で主演を務める責任感はすごく感じました。ただ、スタッフの皆さんが妥協なく毎日のお稽古に真剣に向き合ってくださったので、それに食らいついてきた時間が自信になっているんじゃないかと思います。
丸山 礼
有沙 瞳
ーー丸山さんは初ミュージカルですが、いかがですか?
丸山:激ハマりですね。こんなチャンスをいただけるとは本当に思っていなかったので。長い時間皆さんとご一緒して、同じシーンを繰り返し稽古することで、演劇の魂の入れ方や精神力を鍛えられる感じにゾクゾクしています。また、メアリーを演じてきた吉沢梨絵さんが特別顧問としてついてアドバイスしてくれましたし、宝塚でご活躍なさってきたWキャストの有沙さんが「ここはこう動いたらええんやで!」ってサポートしてくれて。有沙さん、関西弁がチャーミングなんですよ(笑)。本当に和気あいあいとお稽古できました。同世代の方も多くて、出会えてよかったし自分も負けずに頑張ろうと思っています。
本作は2026年2月9日(月)~3月27日(金)まで東京・日生劇場で上演。4月4日(土)~13日(月)までは福岡・博多座、5月3日(日)~10日(日)までは愛知・御園座で公演が行われる。
取材・文・撮影=吉田沙奈