2026年5月~6月にかけて行われるウィーン少年合唱団の2026年日本ツアーの全プログラム内容が発表となった。
創立527年、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている、オーストリアの歴史ある合唱団「ウィーン少年合唱団」。初来日から70年を超え、3世代にわたって愛され続けるウィーン少年合唱団は、日本との長い友好関係の中で、「ふるさと」「荒城の月」「花は咲く」「ねむの木の子守唄」(上皇后陛下御作詞)など、馴染み深い日本の歌唱曲もレパートリーに取り入れてきた。
2026年の日本ツアーでは、ウィーン少年合唱団の本拠地オーストリアの名曲を多数届ける「Made in Austria ~ウィーンの風にのせて~」(プログラム《A》)と、同合唱団が初めてツアーをしてから100年の節目を迎えることを祝って、世界各地で愛されるワールドワイドな曲の数々を詰め込んだ「World Hits ~音楽でめぐる世界旅行~」(プログラム《B》)の二つが行われる。
注目は、今もっとも世界的に活躍する日本人作曲家のひとりである藤倉大が、ウィーン少年合唱団のために新しく日本語の歌唱曲を書き下ろすこと。日本人作曲家による日本語の合唱曲がウィーン少年合唱団のために作られるのはこれが初めて。この新曲は2026年の日本ツアーで世界初演となる。
藤倉大(C)Alf Solbakken
住友生命保険相互会社とジャパン・アーツの共同委嘱により実現するこのプロジェクトは、小さな音楽大使といわれるウィーン少年合唱団が、70年以上の日本との友好関係を経たいま、彼らのために書かれた新しい日本語の歌唱曲に出会い、世界、そして未来に歌い繋げて感動の輪を広げていくためのものとその目的が据えられている。合唱の盛んなイギリスに拠点を置き、東京混声合唱団のレジデントアーティストも務めた藤倉大が生み出す新しい合唱曲、「Moon Boat」と名付けられたその作品の歌詞は、日本人にとって「こころの詩人」ともいえる宮沢賢治、中原中也の詩、そして万葉集から着想を得たという独創的なものになっているという。
今回のプロジェクトにあたり藤倉は、「『Moon Boat』はウィーン少年合唱団の依頼で生まれた日本語合唱曲です。宮澤賢治・中原中也・万葉集の断片を、意味より響きとして編み、明るく、しかし奥行きをもって前へ進む音楽の航海を描きます。日本語を母語としない少年たちの声が、新しい発見をもたらすことを願っています」とコメントを寄せている。