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左から『藍反射』監督の野本梢さん、主演の道田里羽さん、トークイベントにゲスト参加したバービーさん(撮影協力:グレイス杉山クリニックSHIBUYA)左から『藍反射』監督の野本梢さん、主演の道田里羽さん、トークイベントにゲスト参加したバービーさん(撮影協力:グレイス杉山クリニックSHIBUYA)

26歳で難治性不妊症と診断された気象キャスター・千種ゆり子さんが、自身の経験をもとに企画した映画『藍反射』が、3月6日から公開されている。

不妊治療や生理不順、婦人科系疾患などをテーマとした本作。国際女性デーの3月8日には上映と合わせて、野本梢監督と、お笑い芸人のバービーさんのトークイベントを開催。映画を通して自分の体に向き合う重要性を語った。

「誰にでもこんな友達がいる」と思えるリアリティ

『藍反射』の主人公、25歳のはるか(道田里羽さん)は、仕事もプライベートも充実した日々を過ごしていた。不妊治療中の友人から勧められるまま婦人科を受診すると、「女性なのに男性ホルモンが多い」と予想外の診断を受け、思い描いていた未来が揺らぎ始める。不妊治療、生理不順、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など、はるかを中心とする女性が直面する体の悩みや、女性同士の関わりを描く物語だ。 

野本梢監督(左)とバービーさん(右)野本梢監督(左)とバービーさん(右)

バービーさんは「日頃からYouTubeやエッセイで婦人科健診に行こうと発信しているけれど、その中で伝えきれないことが映像に落とし込まれることで、『そうそう、この感じ!』と、ひしひし伝わる作品に仕上がっていることに感動しました」と野本監督を賞賛。

はるか役を演じた道田里羽さんについても「どこにでもいる“マブダチ”感がある。誰にでもこんな友達がいるよねと思えるリアリティで、作品に一瞬で入り込めた」と述べた。 

野本監督いわく、製作開始時の仮タイトルは「私かもしれない」。『藍反射(らんはんしゃ)』というタイトルになった理由については「どういう作品なのか振り返ってみると、はるかが友人たちに心配をかけていたことが自身に跳ね返って、自分を見つめることになったと実感しました。視線のやり取りみたいなものがたくさん存在していることから『藍反射』というタイトルを思いつきました」と語った。 

中学生からでも婦人科に通う習慣があると良い

はるかと同様、バービーさんも男性ホルモン値が高いと婦人科で言われた経験があるという。

「産婦人科で、妊娠できる可能性について初めて告げられたのが30歳くらいの出来事。完全に妊娠できませんと宣告されたわけではなかったけれど、可能性について言及されただけでとにかくショックを受けました。一人で家に帰る風景や体が鉛のようになる感覚を今も思い出せます。たとえ同じ経験をしたことがない人にも刺さるのが映像作品になる醍醐味。誰しも境遇を重ねられるところがあると思います」(バービーさん) 

気象キャスターの千種ゆり子さんは、26歳で難治性不妊症と診断されたことを、2022年に公表。当時ハフポストのインタビューにも答え、「私の経験が、誰かが後悔のない人生を送れるきっかけになればと願っています」と話していた。

『藍反射』の企画とプロデュースを担当したのは、「若いうちから自分の身体に関心を持ってほしい」という強い思いが原動力になった。主人公のはるかは当時の千種さんとほぼ同年齢の設定だが、中学生の優佳⾥(滝澤エリカさん)を登場させたのは「初潮を迎えたくらいから、自分の体に向き合うことは重要だし、婦人科に通う選択があってよい」と監督も感じたからだという。製作陣一同、若年層にも伝わる作品にしたいという思いは一緒だった。

「早発閉経や、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)については、情報を集めれば、どのようなものかはある程度分かります。ただ、自分にその症状があると告げられたとき、向き合わなくてはいけないときにどういう気持ちになるかはまた違うもの。パートナーに告げたときのリアクションも、人がそこにいて初めて伝わるもの。そこを表現できるのが映画にする良さだと感じました」(野本監督) 

『藍反射』ポスター『藍反射』ポスター

生理周期はアプリでパートナーと共有して衝突を回避

劇中では、はるかがパートナーとのコミュニケーションに課題を抱えていることも描かれている。野本監督が「バービーさんはPMSについてもパートナーと共有していると聞きました」と切り出すと、バービーさんは、パートナーとの同棲を開始したときのエピソードを明かした。

「毎月同じリズムで喧嘩をしていて、生理周期に当てはまっていることが分かりました。ある日、彼が生理周期を共有するアプリを見つけて、一緒に使うことを提案してくれました。そのアプリの面白いところは、私がPMS期に入ると、私にではなく、彼に『花菜さん(バービーさんの本名)がそろそろイライラし始めます』と通知してくれる配慮のある感じ。彼も通知を受けると何も言わずに私のためにハーブティーを煮出してくれて、私もそれを見て『あ、私イライラし始めたんだな』って気づくサイクルを繰り返しています(笑)。

彼は私に怒られたくないし、私もできれば喧嘩したくない。だったら、大事な話は生理が終わってからにしよう、あとで言語化できるようにしておこうと決めました」(バービーさん) 

アプリを共有した効果については「今も引き続き摩擦はあるけれど、改善されました」とのこと。トークショーの終盤には、はるか役の道田さんも参加し、和気藹々とトークを繰り広げた。

野本梢監督(左)、道田里羽さん(中)、バービーさん(右)野本梢監督(左)、道田里羽さん(中)、バービーさん(右)

(撮影協力:グレイス杉山クリニックSHIBUYA)

◾️作品情報

映画『藍反射』

©︎2025 RANHANSHA

3月6日(金)〜12 日(木)ヒューマントラストシネマ渋谷

3月13日(金)〜26日(木)キネカ大森

4月3日(金)〜9日(木)テアトル梅田

4月11日(土)〜17日(金)シネマディクト(青森)

4 月11日(土)〜24日(金)鶴岡まちなかキネマ

シネマスコーレ(名古屋)、元町映画館(神戸)も上映決定

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