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アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を発端に、世界的なエネルギー危機が発生し、各国で深刻な影響が広がっている。 

エネルギー安全保障の観点からも、この危機は日本で再生可能エネルギーが広まる「契機」になりうるのか。

東京大学未来ビジョン研究センターの江守正多教授は、このエネルギー危機が「社会的な大きな変化を生み出すきっかけになるのではないか」と話す。

エネルギー危機で注目集まる再エネ。日本のエネルギー自給率、G7で最低

東京大学未来ビジョン研究センターの江守正多教授東京大学未来ビジョン研究センターの江守正多教授

都内でこのほど、気候変動に取り組む一般社団法人「Media is Hope」による、再生エネルギー関係のイベントが相次いで開かれた。

再エネ関係者らが集まった3月19日のイベントで江守さんは、「世界中がエネルギーをめぐり大混乱に陥っています。日本でもエネルギー自給率を上げるために、これを機に『再エネが普及しないでどうするんだ』というぐらいのことが起きている」と指摘。

新型コロナ禍でリモートワークが一気に普及した例をあげ、「今回もそれに匹敵するくらい、社会的な大きな変化を生み出すきっかけになるのではないか」と話した。

日本のエネルギー自給率は2023年度時点で15.3%で、G7各国で一番低い水準。エネルギー安全保障の観点からも今、再生エネが改めて注目されている。

加えて江守さんはハフポスト日本版の取材に対し、「政府はパニックを防ぐために、ガソリン代を抑える補助金を出しますが、中期的に需要を抑えていかなければいけません」とし、こう述べた。

「個人レベルでも、これを機に電気自動車に変更するということを本気で検討するタイミングだと思いますし、政府からもそのようなメッセージを発すべきです。自宅の屋根に太陽光パネルを乗せたり、家の電気を再エネに切り替えたりするなど、個人でできることもたくさんあります」

日本の原油輸入「中東依存」9割超。構造的な脆弱性からの「構造転換」を

4月1日に都内で開かれた、ホルムズ海峡「封鎖」長期化の日本への影響をテーマにしたイベントでは、日本のエネルギー供給網における構造的脆弱性などの視点からも議論が行われた。

気候変動に取り組む国際NGO「ソリューションズ・フォー・アワー・クライメート(SFOC)」で公共金融アソシエイトを務めるレイス永林紗さんは、「再エネを含む国内のエネルギーインフラの強化により、地政学リスクから守ることができる」とし、こう指摘した。

「中東での戦争を原因とした1973年の第一次オイルショックから、2019年のサウジアラビアの石油施設への攻撃、2022年のロシアによるウクライナ攻撃など、エネルギー危機は繰り返されていて、構造的な脆弱性がある。戦争やテロに影響されないエネルギーサプライチェーンの多様化が重要です」

日本は原油輸入の9割以上を中東に依存していて、うち9割以上がホルムズ海峡を通過している。

レイスさんは、ホルムズ海峡封鎖時にも国内で再エネを生産しリスク分散をするなどの「構造転換」が必要だと強調した。

エネルギーアナリストの大場紀章さん(左)と、SFOCのレイス・永林紗さん(右)エネルギーアナリストの大場紀章さん(左)と、SFOCのレイス・永林紗さん(右)

同じイベントで登壇した、エネルギーアナリストで「ポスト石油戦略研究所」代表の大場紀章さんは、「ホルムズ海峡危機を機に、化石燃料に頼らないことがエネルギー自立に繋がると認識されることになると思う。それが結果的に変動につながれば良いのでは」と語った。

また、再エネのさらなる導入に関しては「再エネを増やしてもガソリン車は減らない。石油への依存度を減らすためには、単に再エネを増やすだけでなく、EVの利用価値を高める必要がある」と指摘。

地方にある集合住宅の駐車場に、電気自動車用充電スタンドの設置を義務化するなどの案も提案した。

また、狭い土地でも設置ができる「垂直設置型太陽光発電」にも大きなポテンシャルがあると話した。

(取材・文=冨田すみれ子/ ハフポスト日本版) 

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