2026年12月19日(土)~29日(火)KAAT神奈川芸術劇場<ホール>にて、『ジャズ大名』が上演されることが決定した(2027年1月~2月に岡山、富山、愛知、福島公演あり)。
KAATでは2023年、筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』を舞台化し、生演奏とダンスで観客を圧倒したラストシーンの演出が話題となった。
江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が、彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャム・セッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディ。2023年の初演では、物語の舞台を原作の九州の小藩から実在した神奈川・小田原藩の支藩・荻野山中藩に置き換え、KAATならではのオリジナル作品を創りあげた。この度、音楽とダンスの狂乱で観客を熱狂の渦に巻き込んた本舞台が、キャストを一新して再演される。
上演台本と演出は、舞台のみならず映像界でも多くの作品に関わり話題を提供し続ける福原充則。その高い空間演出力で、筒井ワールドを存分に表現する。音楽は、栗コーダーカルテットをはじめジャズの周辺で多彩な活動を展開する関島岳郎のもと、即興性の高い、ジャンルを横断した演奏で注目されるユニークなミュージシャン達が再び集結、全編生演奏で魅了する。振付は、劇団・少年王者舘に欠かせない独特なダンス表現を担う夕沈が担い、手足の複雑な動きとスピード感を組み合わせた「幾何学的」とも評されるダンスがどのような変化をもたらすか、注目したい。
そしてキャストには、本作品で初共演を果たした千葉雄大と藤井隆が再演でも続投、息の合った掛け合いで、爽快に、かつ熱く舞台を駆け抜ける。再演にあたっては、入野自由、植本純米、野口かおるなど、実力派キャストが新たに加入、パワーアップしたキャスト陣で原作の精神を痛快に現代に蘇らせる。
維新の嵐が吹き荒れる江戸末期、アメリカの南北戦争が終結し、解放された黒人奴隷が故郷のアフリカを目指して船に乗り込むが、日本の小藩に流れ着いてしまう。鎖国の世、外国人の取扱いに困る藩の役人らは彼らを座敷牢に閉じこめておくが、好奇心旺盛な藩主・大久保教義(千葉雄大)は彼らの奏でる楽器の音に夢中になり、家老・石出九郎左衛門(藤井隆)の制止も聞かず、次第に城中を巻き込んでジャム・セッションを繰りひろげていく。熱狂はいつまでもいつまでも続き、そして……。