歌舞伎俳優・尾上松緑が席亭となり、さまざまなゲストを迎えて繰り広げる“リモート飲み会”形式の配信番組『紀尾井町家話』。2026年6月に6周年を迎えるが、この度、松緑の息子・尾上辰之助が初めて席亭を勤める特別企画『辰之助の部屋』の配信が決定した。
先月『團菊祭五月大歌舞伎』にて前名の尾上左近から三代目として辰之助を襲名したばかり。襲名披露狂言の昼の部『寿曽我対面』では代々の辰之助も襲名披露で演じた力強い荒事の曽我五郎を溌剌はつらつと勤めた。夜の部『菊畑』で演じたのは、色若衆の奴虎蔵。自身が希望し実現した演目であり、瑞々しい当代ならではの魅力が味わえる一幕となった。
今回迎える配信のゲストは辰之助の先輩俳優たち。一人目は時代物の高貴なお姫様から、可愛らしい町娘まで古典・新作を問わず幅広く演じる中村米吉。辰之助とは昨年歌舞伎座での『菅原伝授手習鑑』で苅屋姫をダブルキャストで演じた。二人目は線の太い立役を得意とし、今年で4回目を迎えた自主公演『神谷町小歌舞伎』を企画・開催した中村橋之助。辰之助とは昨年、今年と『新春浅草歌舞伎』公演で同座し、数々の舞台で切磋琢磨する間柄。三人目は立役、女方を兼ねる俳優であり、昨年はNHK大河ドラマ『べらぼう』に出演し活躍を広げている中村莟玉。橋之助同様に『新春浅草歌舞伎』で同座し、今年の『男女道成寺』での息の合った踊りが記憶に新しい。
初めての席亭。先輩たちに囲まれどのような話が飛び出すのか、期待しよう。